第1章:修正の始まり
第6話「真実」
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ながらのた打ち回るように苦しんでいた。
「任せろ!」
束の洗脳を解いた時の感覚は一応覚えている。...確か....。
「こう!....だったはず。」
「桜さん!!?」
お、覚えてると言ってもあの時も感覚だけでやったし...。
―――カッ!
「ほ、ほら...。」
「...これからは曖昧な感じでやらないでください。」
....反省してます...。いや、でも使い方知らないし...。
「...と言うか、これだけでいいんですか?」
「...束の時も同じだったさ。洗脳に抵抗もしていたみたいだし、後は目を覚ますのを待つだけだな。」
そういえば、地味にこの能力の使い方は知らないんだよな。
「....う....ん....?」
しばらくして、マドカちゃんが目覚める。
「こ..こは....?」
「マドカ...目が覚めた?」
再度膝枕をしていた秋十君がマドカちゃんを心配してそう言う。
「あっ、秋兄!?」
膝枕された体勢から驚きの声を上げるマドカちゃん。...この様子だと洗脳はちゃんと解けたか?
「わ、わたっ、私....!.....はふぅ....。」
「....洗脳は、解けたんだな...。」
慌てたように声を上げた直後、気の抜けた声を上げるマドカちゃんに、秋十君も洗脳は解けたのだと安堵の息を漏らす。
「っ....!」
“洗脳”という言葉に反応して、マドカちゃんは飛び起きる。
「マドカ?」
「ごめんなさい....ごめんなさい...!」
突然、秋十君に謝りだす。...そうか、洗脳されてる時の記憶もあるんだったな...。
「私...私、秋兄に今までなんてことを...!」
「マドカ....。」
泣きじゃくるようにそう言うマドカちゃんに、困った顔をする秋十君。
「ごめんなさい...ごめんなさい....ごめんnふえっ....?」
「.....。」
懺悔するように謝り続けるマドカちゃんと秋十君は抱きしめる。
「...いいんだ。俺は、マドカが戻ってきてくれただけで、いいんだよ...。」
「秋....兄....?」
優しく諭してあげる秋十君に、マドカちゃんは若干戸惑っているようだ。
「ぁ....。」
「....お帰り、マドカ。」
「....うん...ただいま...!」
家族の一人がやっと戻ってきた。それが嬉しいのだろう。秋十君は涙を流してそう言った。マドカちゃんも、その想いが分かったのか、同じように涙を流しながら返事を返した。
「(...いい雰囲気なんだが...。)」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ