暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第1章:修正の始まり
第6話「真実」
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
記憶が蘇ってくる。

   ―――「秋兄ー!」

   ―――「マドカ、どうしたんだ?」

   ―――「えへへー。呼んでみただけー!」

「(...これ...は....!?)」

  秋兄と、仲良くしている私の記憶。まだ小学生になった頃の、私が知らない記憶だった。

「(知らない...!知らない...!あんな、出来損ないと、仲良くしてるなんて...!)」

   ―――本当に?

「(あいつは、私が教育してやらないと、ダメな出来損ないなんだ!)」

   ―――本当に、そうなの?

  囁くような“私”の声と、私の叫びが響き渡る。

「(私が、私があんな奴にあんなやつに...!)」

   ―――...思いだしなよ...。

「(嫌だ..!嫌だ嫌だいやだいやだいやダいヤだイヤダイヤダイヤダイヤダ...!!)」

   ―――.......。

  壊れたように否定し続ける私に、“私”は黙り、溜め息を吐く。。

   ―――...しょうがないなぁ...。

「(イヤダイヤダイヤダ...!いやd......ふえっ....?)」

  途端に、最初の心地いい感覚に包まれる。

   ―――ほら、懐かしいでしょ?

「(あ.....。)」

  懐かしい感覚と共に、記憶が思い出されていく。

  秋兄と共に遊んだ記憶。仲良くしていた記憶。出来損ないと呼んだ時、実は心が痛んでいた事。それらが思い出されていく...。

「(...そうだ...私...は.....。)」

   ―――やっと、思い出したんだね...。

「(...っぐ...ぁああああああああ!!?)」

  思い出したのも束の間、突然私は激しい頭痛に見舞われる。

   ―――記憶の強制改竄による妨害!?くっ...頑張って...!

「(あ...ぁあ...ああぁ....――――)」

   ―――あなたは私で、私はあなた。これさえ乗り越えれば、きっと....。

  その声が薄れて行くと同時に、私の意識も薄れて行った...。











       =桜side=





   ―――あああああああああ!!!?

「マドカ!?」

  突然、部屋の中から聞こえてくる悲鳴に、四季さんが反応する。

「...俺が行きます!」

「っ...任せたよ、桜君!」

  もしかしたら束のように洗脳に抵抗しているかもしれない。だから俺が先行した。

「<ガチャッ!>秋十君!無事か!?」

「さ、桜さん!マドカが...マドカが!」

  部屋の中では、壁際で秋十君が驚愕した様子で尻餅をついており、マドカちゃんは頭を押さえ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ