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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
才人-ジ・アース-part2/異世界へ
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れるものだとかいろいろ説明したが、科学という単語さえ知らない世界の人間であるルイズには到底理解できなかったようだ。
「そうね、まぁあんたの話、信じられないけれど一応信じてあげるわ」
「結局信じてないだろ…ちゃんと証拠もって説明したのに…」
 ルイズの対応に才人はうなだれたが、ルイズは無視した。パソコンや携帯を見せての説明をしたところで、それらも魔法だと断定されて逆効果だったかもしれない。
「なあ、ルイズ…だっけ?」
地球に帰してくれと頼もうと思い、ルイズの名前を呼ぶ。
「ルイズ『様』か、ご主人様と呼びなさいよ。あんたは私の使い魔なんだから」
 冷やかに言い放つルイズに、サイトは腹が立った。こいつ、俺のことをなんだと思っているんだ。まるで動物か奴隷のようにしか見てないんじゃないか。
「さっきからなんかムカつく物言いばっかしてるよなお前」
 そう言われたルイズは、逆にサイトの言葉にカチンとなる。
「なんですって!この由緒正しきラ・ヴァリエール公爵家の私に召喚されて、寧ろ感謝するべきじゃないの!なのにその態度、信じられない!」
 ルイズには、平民にとって貴族に従うことは何物にも代えがたい名誉だという高慢な思い込みがあった。感謝だなんてとんでもない!ルイズの厚顔無恥な発言は、異世界人とはいえ、平等性こそ重んじるべしと学校で学ばされたサイトの怒りをさらに煽った。
「知るか!お前こそ誘拐犯の癖に偉ぶるんじゃねえよ!」
 そうだ、こいつは地球から勝手に人を呼び出そうとした。あの時、召喚のゲートとやらに気を取られて逃げ遅れた子供があれに飲み込まれていたら、あの子供さえもこんな扱いをさせるつもりだったかと思うと、サイトはすごく腹が立った。
「だ、誰が誘拐犯よ!人聞きの悪いこと言わないでちょうだい!誰があんたなんかを好きで召喚するなんて思ってるのよ!私たちは使い魔を選べないんだから!それに召喚の儀式がもし失敗してたりしたら危うく留年するところだったのよ!」
「だったら俺を今すぐ地球に帰せよ!さっきのその…サモンなんちゃらって魔法で!」
 今の自分にとって大事なことは使い魔だとかそんなことじゃない。自分がいた元の世界…地球のことだ。あそこには家族や友達がいる、強すぎる心残りがあるのだ。学校の行事だがなんだか知らないが、こんな奴の我儘に付き合ってられない。
 サイトはルイズが魔法で作り出したあの白くて丸い鏡のような発光体があれば地球に帰れるのではと思ったが、ルイズは首を横に振った。
「無理よ。サモン・サーヴァントは使い魔を呼び出すための魔法で、送り返すことなんてできないわ。それに…」
ルイズは一呼吸おいてから、今のサイトにとって最も残酷な言葉を発した。
「私かあんたのどちらか死なない限り、サモン・サーヴァントは二度と唱えられないわ。そのルーン
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