Fate/stay night
1121話
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かして。聖杯戦争がどのくらい続くのかは分からないけど、暫くはうちに泊まった方がいいわ」
「……分かった」
凛の態度から、本当に命の危機にあると理解したのだろう。綾子は真面目な表情を浮かべて頷く。
「にしても、半サーヴァントか。何か色々な出来事が起こり過ぎというか、何というか」
「色々? 綾子の件以外にも何かあったの?」
「ああ。恐らく昨日の儀式が影響したんだと思うけど、???と表記されていた俺のスキルの1つが解放された」
「本当っ!?」
そう告げた時の凛の食いつきようは……いやまぁ、実際今の俺だと殆ど対英雄と勇猛を使って物理的に殴る、蹴るといった攻撃方法がメインだからな。
その気持ちは分かる。
「ああ。ただなぁ……いや、確かに使えるスキルであるのは間違いない。けど、スキルの使い方が分かるのに、記憶の方が取り戻せないってのはどうにも……」
「その辺はしょうがないでしょうね。私が言うのもなんだけど、召喚儀式のミスが大きかったんだと思うわ。それで、具体的にはどんなスキルなの?」
「そうだな、こういうのだ」
そう告げた瞬間、凛の持っている紅茶のカップが空中に浮く。
それどころか空中で前後左右に動き回り、最終的には再び凛の手元に戻る。
「ちょっ、今の一体どうやったの!?」
「うん? 何で遠坂はそこまで驚いてるんだ? 遠坂は魔術師なんだろ? ならこのくらいのことは珍しくもないんじゃないか?」
「そんな訳ないでしょ!」
優雅さをかなぐり捨てたかのように叫ぶ凛に、綾子は驚きの表情を浮かべる。
「今の見たでしょ? アークエネミーは呪文を唱えもせず、魔術回路を使いもせず、殆どノータイムでやってみせたのよ?」
「そうだな。そもそも魔術じゃないし」
「……魔術じゃ、ない?」
「ああ。スキル名は念動力で、ランクはA++。念じるだけで対象を自由自在に動かす事が可能で、他にも気配感知ランクB-、心眼(偽)ランクA、直感ランクEXの3つの能力も併せ持つ、複合スキルだな」
「な、な、な、なんですってぇぇぇぇえぇっ!」
完全に予想外の出来事だった為だろう。遠坂邸に凛の叫び声が響き渡った。
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