Fate/stay night
1121話
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「となると、宝具とかスキルとかそっちも駄目なんだろうな」
そもそも、スキルはともかく宝具ってのはあくまでもそのサーヴァント自身の逸話とかに基づくものだ。
……まぁ、俺の場合は生憎と記憶喪失の影響で宝具は完全に使用不可という事態だが。
「うーん、つまりどういう事になるんだ?」
「さっきも言ったけど、綾子は半分サーヴァントになってるって事よ。何て言うか、色んな意味で危険ね。もしこの事を他の魔術師が知ったら、間違いなく狙われるわよ」
「げ、マジ?」
「マジもマジ、大マジに」
綾子もようやく危険を理解したのだろう。信じられないと顔が引き攣っている。
まぁ、実際にライダーをその目で見て……どころか襲われたんだし、そんな風に思ってしまうのも分からないではない。
「って事は、あたしはこれからどうすればいいんだ?」
「少なくても、自分の身を守れる程度にはならないといけないでしょうね。聖杯戦争は……中途半端な力で介入すると余計に危険だから、なるべく関わらない方がいいと思うけど、向こうから関わってくるでしょうし。……特に慎二とか」
「あー……だろうな」
凛の言葉に思わず同意すると、綾子もまた眉を顰める。
「まさか口論になった仕返しにあんな真似をされるとは思わなかったよ」
「そうか? 俺は寧ろ当然だと思うけどな。実際、以前に街中であのワカメに恥を掻かせたら、その夜にはライダーが襲ってきたし」
短絡的というか、ライダーを便利に使っているというか……
「にしても、半分サーヴァントに近い能力か。俺の血を使えば増やせるってんなら、それを狙ってくる奴もいるんじゃなのか?」
「馬鹿言わないで」
即座に断言したのは凛。
薄らと頬を赤くしたまま俺の方へとジト目を向けてくる。
「言っておくけど、綾子の場合は幾つも特定の条件が重なった結果だったの。その……最大の条件として、私の処女を使ってアークエネミーとのパスを太くして、そのパスを使って綾子の方を何とかしたんだから、一生に一度しか使えない手段なんだからね。綾子が経験済みでも多分失敗していたし」
「あたしが初めてだったから助かったのか。……正真正銘運が良かったんだな」
「馬鹿ね、運が良ければ最初からこんな目に遭ってはいないわよ」
溜息を吐いた凛。
うん、確かに俺と契約している相手と血を飲んだ相手の2人共が初めてじゃないと使えない手段だとなると、一生に一度と言われてもしょうがないな。
そういう意味では確かに運が良かったと言えないでもない。
さすがに幸運がBだけの事はある。
「とにかく、この聖杯戦争が行われている間は、綾子は家に帰らない方がいいわ。どうにか出来る?」
「それは……家の方を何とかしないと」
「命が大事なら何と
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