Fate/stay night
1121話
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風に尋ねる綾子に、凛は特に表情を変えないままに感情を押し殺しながら口を開く。
「単刀直入に言うわ。今の綾子は既に人じゃないの。具体的にはサーヴァントと人の間に位置する、半サーヴァントと言ってもいいような存在よ」
「サーヴァントって……つまり、アークと同じなのか?」
「ええ。まぁ、今も言ったように完全なサーヴァントって訳じゃないけど。ただ、アークエネミーの血を吸収して、更には私とアークエネミーの2人とパスが繋がっているせいか、綾子のステータスまで見えるようになったわ」
凛の口から出てきた言葉に、さすがに驚く。
いや、確かに半分サーヴァントになって、更には俺や凛とパスが繋がっているのならそれも不思議じゃないような気がするけど……
「ちなみに、ステータス的にはどんな感じだ?」
俺の問い掛けに、チラリと凛が綾子の方を見る。
この様子を見る限りだと、綾子自体は自分のステータスを確認出来ないのか?
それはそれでちょっと危険だな。ステータスはともかく、凛の方からだとスキルとかが見えない筈だし。
「頼む」
凛の言葉に、綾子が頷きを返す。
「分かったわ。言っておくけど、このステータスはあくまでも現状の綾子のものよ。この先、アークエネミーの血がもっと身体に馴染めば、現状のステータスが変化する事は十分有り得るというのを理解した上で聞いてね」
そう前置きをしてから、凛は言葉を続ける。
「筋力D、耐久E、敏捷D+、魔力C、幸運B、宝具Eってところね」
「えっと……聞いた限りだと何か妙に低いように感じるんだけど、アークのステータスってのは?」
「筋力A++、耐久A+、敏捷A++、魔力EX、幸運C、宝具EXね」
「やっぱりあたしの能力が随分と低いように感じるんだけど? 唯一勝ってるのが幸運だけって……」
まぁ、純粋に数値だけを見ればそれは確かにそう思うだろう。
けど……
「それは違うわよ。普通の人の平均的な数値を1とすると、Eが10、Dが20。つまり、綾子の場合は筋力が一般人の20倍あると考えて貰ってもいいわよ」
「……」
凛の説明が完全に予想外だったのか、綾子は改めて俺の方へと視線を向けてくる。
「じゃあ、アークって……」
「言ったでしょ、サーヴァントってのは英霊。とてもじゃないけど人の常識に当て嵌まるような相手じゃないって。まぁ、アークエネミーの場合は特にステータスが高いんだけど。何しろヘラクレス相手に一方的に攻撃出来るくらいだもの」
「それはともかくとしてだ。サーヴァント風にステータスを見る事が出来るんなら、クラスはどうなってる?」
「……駄目ね。何も書かれてないわ」
「綾子、お前の方でも見れないか?」
「ああ。遠坂の言う通り、分かるのはステータスだけだ」
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