第105話 終わりが始まるようです
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に崩れ去ったと
言う方が正しい。あれだけ警戒していた相手が一瞬で無力化した事に全員呆気に取られる。
「一体、何が起きたと言うのでござるか?」
「考えられる選択肢としては、魔力を供給し続けていた者が供給を止めたか、若しくは命令されていた
役目を終え崩れたか……。いずれにしろ、原因解明は後回しじゃ。」
「めんどそうやし同感や。ほんなら…行くで!」
ドゥッ!
小太郎の勝手な合図ではあったものの全員一斉に駆け出し、守られていた扉から"墓守人の宮殿"の
内部に侵入、真っ直ぐな通路を進み正面の部屋…全体像からすれば丁度中層に当たる部屋に入る。
中央に祭壇の様な装置があり、そこから十字方向に橋が続いており、五人が入って来た通路を除き
三カ所のどこかが下か上に続く階段がある、と思われたのだが、その祭壇に居る三人の人影を見つけ、
ダンジョン探索を、と思う間も必要もなく、全員が祭壇に集まる。
「なんだ嬢ちゃん達、遅かったじゃねぇか。」
「オッサンら、なんでこないなトコおんねん!?外のゴーレム倒さへんで中入れたんか?」
「む、何を言うか。儂らはそのゴーレムを倒して入って来たのじゃぞ?言う程強くなかったがの。」
「……ふむ、その様子だと復活していたようですね。その割に戦闘音がしませんでしたが。」
「結構派手な音がしたと思うのですが……妙です。役割を果たさないのに形ばかり復活した
ゴーレムと、外の音を遮断する結界?何故そのようなものが必要なのでしょうか。」
先行していたラカン達と後から来た刹那達との情報の食い違いと、現状の奇妙さに悩む一行だったが、
アルビレオが簡単に要点を纏める。
「つまり、あなた方の戦ったゴーレムと今此処を守っていたゴーレムが別物の可能性がある。
そんな物を使い此処を守っているように見せかけ、我々に都合二度、時間を割かせた……と。」
「まさか『完全なる世界』が関与していると?彼等に利点があるとは思えませんが。」
「どーゆーことやねん。罠だとしてもかけときながらワイらに攻撃するまでも無く放置て。
これ自体が何や作戦の為の、それこそ時間稼ぎの可能性っちゅー事は――おぉ!?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・ !
「お主はどれだけフラグを立てたいのでござるか!?」
フラグを立てた瞬間、宮殿が音を立てて崩れ始める。
思わぬ事態に全員で小太郎を無意味に糾弾しながら入って来た通路を抜け、外に飛び出すと同時、
見計らったように一気に崩れ去った。
「なんっやねんコラ!ここまで来させといて無駄足かいな!?」
「いえ……違うようですよ。」
「なんやて?」
アルビレオが
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