第105話 終わりが始まるようです
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「先生の協力を取り付ける為にこんな事したってのか?逆効果にも程があるぞ!」
「残念ながら、既に手段を選べる状況ではないのですよ。君なら分かりますね?」
「……ええ。と言っても、勘の域を出ない事だらけでしたが。」
漸く元の思考を取り戻せた僕はその"勘"を働かせて、今の状況を整理する。
僕を追い詰めるだけで攻撃して来ないどころか自分の死さえ厭わないで無抵抗に攻撃を受け、
命令だからと自分の命と目的さえ賭けに乗せる。大丈夫だと言われようがそれで自分の命を
捨てる忠誠心・・・いや信頼か?どちらにしろ、僅かに手に入れた彼の情報から推測した結果、
信頼を向ける相手は決まっている。それは……僕が考えていた最悪のシナリオと合致してしまう。
「まだ僕の敵と目標を聞いていませんが……貴方と道を共にする事はありません。」
「っちょ、ネギ君!?そんな簡単に……!」
「ほう、それはまた急な。何故ですか?」
「……あなたが、その"協力者"の掌の上だからですよ。」
僕が誘いを拒否しても僅かに眉を顰めただけで、提督は表情をほぼ変えず頷いた。
「成程。しかし勘違いをしてはいけない。それは私も承知の上でこうしている。故に
君なのですよ、ネギ君。君だけが……彼等の予想の外を行く唯一の存在だ。」
「だったら尚更です。少しでも自由に動けた方が"協力者"とやらの裏をかけるでしょう。」
「ふー……考えを変える気は無いようですね、交渉決裂ですか。ではお好きにしなさい。」
「そうさせて貰います。皆さん、行きましょう。」
提督に離別を伝えて、踵を返す。僕らが"協力者"を倒そうとするなら提督の・・・MMの戦力が
必要になるけれど、僕らの目的は地球に帰る事。だから、これで良いはずだ。
「ほ、本当にいいのか?後ろからサクッと来たりしねぇか?」
「しませんしません。貴方達とはまた会う事になりますからね。」
「そうならない事を祈ります。」
・・・まさかとは思ったけれど、千雨さんの一言で心配になり、一応後ろを気にしながら
部屋を去る。皆がおっかなびっくり僕のあとに続いて扉が閉まるまで、提督は薄ら笑いを
消さなかった。これであとは、先行している皆と合流して―――
ガクッ
「う……?」
「せ、せんせー!?」
「オイ、緊張の糸が切れたのか?って、お、ちょ、朝倉!代わってくれ!」
「うわわ!千雨ちゃんミニモードなのに早いからだよ!」
思ったよりも体にダメージがあったのか、廊下を少し歩いた所で倒れ込んでしまい、のどかさんと
千雨さんに支えられてしまう。が、ロリ千雨さんでは支えきれず朝倉さんが慌てて
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