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俺の名はシャルル・フェニックス
閑話――写真
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た。

「掃除中だから、パス」

休日だから、普段やれない所まで今日はやろうと決めたのだ。

理子、黒歌、千冬は各々自分の部屋を、白音、恋はペアで風呂場を掃除し、白雪は二階のベランダで洗濯物を干してる。

俺は布団を干すことになってる。

布団を干すといっても、家はかなりの人数がいるわけで……

先ずは干す場所から確保しなければならない。

物置から物干し竿やそれを支えるための支柱を出し、庭に設置。

物干し竿を乾いた雑巾で拭いて準備完了だ。

そして各々の部屋から布団を持ってきて干す。

家は、全員が布団を使ってるため、キングサイズの布団が1枚、シングルサイズが7枚の計8枚が日頃から使われている。

それに加えて、今日は予備のダブルサイズ1枚とシングルサイズ3枚も干すため、かなりの量だ。

まぁ、日頃から鍛えてるから辛くはないのだが。

「てなわけで。後でな。あ、お前も自分の部屋掃除しろよー」

「ぶぅーっ」

ぶーたれる束を置いて俺は布団を運ぶ。

布団を干し終えたら、トイレ掃除、それが終わったらキッチンとかなりあるからなー。

さっさとやんないと。



昼食の時間。

「「写真撮ろ!!」」

なんか、増えた。

そう思いながらうどんをツルツルと啜る。

「後でな。掃除が終わってから」

「えーー。シーくん!なう!」

隣の席に座ってる理子が俺の体に抱きつくように抗議してくる。

鬱陶しい。

「うどんの汁が飛ぶから止めなさい」

持っていた箸を置いてチョップをくらわす。

「あいたっ。うーいけず」

「つーか、なんでそんなに写真に拘るんだよ。
家、別に撮ってない訳じゃないだろう?」

俺が写真を撮ることはあまりないが、白雪、理子、白音、黒歌やらは出掛けた時とかにかなり撮ってるはずだ。

アルバムとか見せて貰ったことあるし。

「エロ写真かにゃん」

アホなことを言った隣のエロ猫にチョップをかまそうと――

「ざっつらいと!だよ!くーちゃん」

と、俺の向かい側にいる束が声をあげた。

「…………はぁ…?」

俺から出た声は間違いなく呆れ声。

「いいかい?シーくん」

隣を向くと、いつのまにやら縁の太い白ぶち眼鏡を掛けた理子がいた。

ドキッとした。

身長や態度からくる幼さと眼鏡からくる知的さ。

元々、小さいのに大きいという矛盾を体言(文字通り)してるその魅力が、眼鏡によって落ち着いた感じが合わさってミスマッチとまではいかないものの、らしくない感じがギャップがイイ。

何度も見たらたぶん感じなくなる魅力だけども、奇襲気味に俺の琴線に触れた。

眼鏡。いいかもしれんな。
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