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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
ホラーイベントのトラウマ率は異常
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血の気の無い手が、
俺の首元へ。
触れるか触れまいか、
その時だ。
「ガッサァアアアアアアア!!!」
力強い雄叫びにハッと我にかえる。
──今、身体どころか意識までぼんやりと……
……なんて考えている場合じゃなかった。
首筋へ迫っていた手は退き、ユウレイは俺から数歩後ろに下がっていた。理由は単純。
ガッサ兄貴が間に割り込んでいたのだ。
思わず涙が出そうになった。
だってだって兄貴が頼もしすぎてもうちょっとテンションが一周回ってわけわからなくなってるんだからねっ!
すると油断なくユウレイを見つめる兄貴がジェスチャーで何か伝えようとしている。
腰当たりを指してる。なんだ?ボール?あ、ポケベルか。
ポケベルの画面には、
【何カガ邪魔シテ出ラレナイ、私ヲボールカラ出シテクレ】
ーーえ?じゃあなんで兄貴出られてんの?
【根性ダ】
根性か。
……いや根性て!何でも気合でどうにかなるってわけじゃないでしょうよ!
って、そういえば俺も身体が動かないのにどうやってボールから出せと。
「と思ったら動けてた」
これはチャーンス!!
いまだ根強く残る恐怖に震えながらもボールへ手を伸ばす。
だが俺は兄貴を見て凍りついた。何があったのかはわからないが兄貴は丁度地に伏せる寸前だったのだ。
ーーやばい。
そう一瞬で判断して手の動きを早めた。
だが、
また、
動きと思考が、
引っ張られる。
いつの間にかユウレイは、
俺の顔を、
1センチに満たない距離で、
覗いていた。
ユウレイの瞳の奥は、
何かを訴えるように、
揺れていた。
カツっと、
音がした。
きっと、
俺の何かが壊れたのかも。
でも、
もう何でもよくなってきた。
いっそこのまま────
『よく頑張った。あとは任せてくれ』
────へ?
脳に直接、
何かが、響いてくる。
と、同時に急速に俺の意識が覚醒した。声の主に安心し涙さえ浮かべながら俺は叫ぶ。
「よく……よく出てきてくれた!」
どこまでも無機質な一つの瞳に何もかも吸い込むような黒いボディ。この俺が間違うはずがない。俺の手持ち六体目にして守護神。頼れるご意見番。
「ーーサマヨール!!!」
「ヨォォル」
その声
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