024話
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、ディアナ即ちクイーン。それがカルデアに乗り込みジークの目の前に現したということなのか!?
「ジ、ジーくん本当なの!!!!???」
「………ああ、ドロシーに何処と無く似ていたあの女……間違いない……」
「なんと………まさかディアナが来るとは……それで何かされたのか竜の血を浴びし騎士よ」
「恐らく、洗脳や魅力系のARMの力を受けたな。だがそれは聞こえてきたドロシーの声で跳ね除ける事が出来たが……恐ろしかったな」
身体を抱きしめるように腕を回すジーク、夢のようだが現実だったあの感覚。思い出すだけで鳥肌が立つ、心を走る快感に魂を溶かすような声。正に魔性だ。徐々に人格が消し操り人形に化していくかのような気がした。
「本当に、恐ろしかった……ドロシーの声が聞こえなかったら俺は、間違いなく奴の虜になっていたな……」
「正にタッチ差だったって訳か……」
「ジークが敵になるなんて洒落にならないからね」
「ほんまやで」
メルの一行で屈指の戦闘力を持っている彼が洗脳などされてしまっては此方を全滅させること等容易い事だろう。正に危機一髪だったといえる。
「ARMで思い出した、既に少年への話はしたが騎士よ。そなたにもARMを授けよう」
そう言いつつ一旦奥に消える大爺、暫し待つとその手に大きめの箱を持って戻ってきた。ジークの前のそれを開ける、其処に入っていたのは竜を模した腕輪に何かの頭がついている指輪であった。
「これは特殊なガーディアンARMでな、通常であれば発動する事さえ出来んのじゃがお主のような清らかな魔力であれば起動させる事は可能だろう」
「これが、俺のARMに………」
竜のARMに手を触れた瞬間、身体に中に凄まじい魔力が流れ込んでくる。それは竜、竜の魔力。身体の中へと流れ込んでくる魔力は塞き止める事など出来ずに流れ込み続けていくが徐々にそれは自分の身体に馴染み始めていく。
「こ、これはっ……」
ゆっくりとARMを腕につけ指輪を嵌めた瞬間、
―――ステータス情報が更新されました。
以前も聞いた謎の声のようなものが脳内を過ぎる。もしやと思いステータスを確認してみる、すると
【真名】:ジークフリード
【種族】:『英霊融合体』
【属性】:『混沌・善』
【精神状態】:平常
【ステータス】:筋力B 耐久A 敏捷C+ 魔力C+ 幸運D 宝具A
なんということだろうか、以前の自分のステータスを遥かに超えるほどに成長しているではないか。しかも擬似的な融合体ではなく完全に融合している状態へとなっている。このARMのガーディアンは一体どのような存在なのだろうか、それはこれからの戦いで明らかになる。
―――グルルルッ………漸く、目覚めの時か。
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