Fate/stay night
1120話
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体1つ動かすのも億劫だ。遠坂も、明日からこんなアークを相手にしなきゃいけないってのは大変だな」
「ちょっと! 今回は必要があったからアークエネミーに抱かれただけであって、別に私とこいつはそんな関係って訳じゃ……だ、大体綾子の方がアークエネミーに対しては思うところがある筈でしょ! 最初に抱かれた時も思いきり甘えまくってたし、さっきだって『もっと、もっとぉっ』って叫んでたじゃない!」
凛の口から出た言葉に、綾子の顔が真っ赤に染まる。
自分でも事実であると理解しているだけに、否定する言葉を持たず……だが、反撃の方法はあるとばかりに口を開く。
「そ、そういう遠坂だって抱かれている間中アークに抱きついてて離れなかっただろう! それこそ、雌豹が雌猫になったって感じでアークにしな垂れ掛かってた癖に! あの蕩けた顔を見たら、学校でミス・パーフェクトに憧れてる人はどう思うかな?」
そんなやり取りを眺めつつ、思わず溜息を吐く。
しかもこのやり取り、綾子が俺の右腕を枕にして、凛は左腕を枕にしてやってるんだから、質が悪い。
俺が逃げるに逃げられないんだからな。
まぁ、2人の柔らかい身体を堪能できるし、言い争って身体を動かせば俺に密着している部分がその柔らからさを更に堪能出来る。
そう考えれば、間違いなく今の俺は幸せであると言ってもいいだろう。
……正直、今の俺は幸運なのか、不運なのか……
ああ、だから幸運がCなのかと、妙な意味で納得してしまう。
ともあれ、何だかんだとあったけどこれで綾子が死ぬというような事はないだろう。
そう思うと、安堵しつつも隣から聞こえてくる2人の言い争いを子守歌に、眠りへと落ちていく。
その際、静かにするように2人を抱きしめ、その柔らかさの中で俺の意識は闇へと落ちる。
眠りに落ちる瞬間、ピキリッと何かが壊れるような音が頭の中で響いた気がしたけど、それが何なのかを気にするよりも前に俺は睡魔に誘われ、眠りに就く。
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