2話 サイド7出港 9.18 15:00
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た。ジーンにはドレンより1週間の営倉入りを命じられた。ドレンはシャアへ軍紀を引き締めねばと決意を伝えた。
「少佐。若いもんがいきり立って、血の気が多すぎる気がします。指導を改めたいと思います」
「フッ、若いか。若さゆえの過ちというものかな。かくも私もそれを見抜けなかったことに過ちがあると考える」
「いえっ、決して少佐のこととは・・・」
「いや、いいんだドレン。失敗してこそ冷静に謙虚になり、より成功に近づく。我々に最も大事なことだ。もう少し、事は慎重に運ばねば」
そうシャアは言ってムサイの艦橋より見える星々の海に想いを馳せていた。
* サイド7 ホワイトベース艦橋
パオロは艦長席の隣にベッドを置き床に臥せていた。実務は首席幕僚のブライトが出港の準備に追われていた。
「操舵手がいなのか?うーむ。誰かいないか」
「私でよければ。クルーザーの免許を持っています」
ミライ・ヤシマが艦橋に来ていて名乗り上げた。企業令嬢で艦橋に案内されていた。
その声を聞いたパオロは声をあげた。
「きみはヤシマ家の・・・。ブライト君」
「はっ」
「彼女に任せなさい。それしかない」
その時、ホワイトベースに激しい揺れが起きた。
ブライトは管制に確認を取った。
「一体何が起きた」
「砲撃です。サイド7のメインゲートに向けて外から砲撃がありました。」
「くっ。後手に回ってばかりだ。」
ブライトは苦虫を潰したような顔をした。そして、各セクションに出港準備を急がせた。
* サイド7 軍港前 軍研究施設
再びガンダムに乗ったアムロは慣れた手つきで次々とガンダムのパーツを含んだ研究物資をホワイトベースに搬入していた。その作業の速さ手際の良さにブライトは感心し満足していた。岩肌の茂みより双眼鏡にてその様子をシャアが見ていた。
「・・・あの動きは、なんだ。慣れたってもんじゃない。あのMS、あのパイロットを相手にするなど」
シャアは生まれて初めて戦慄した。陽動により潜入を果たしたシャアは後悔と敵の戦力を確認できたことの安堵と入り混じり複雑な気分だった。その気持ちが油断を生んだ。背後に銃を構えたセイラが立っていた。
「そこのジオン兵!立ちなさい」
シャアはその声を聞いて手を挙げ立ち上がり振り向いた。
そのセイラの姿を見て驚愕した。
「まさか、その声、その顔・・・アルテイシア・・・」
生存者確認のため施設を巡回していたセイラはシャアに遭遇した。ノーマルスーツを着たシャアの
ヘルメットと仮面をはずし、顔を見せることを要求した。その顔をみたセイラも驚愕した。
「!!!・・・まさか、キャスバル・・・兄さん・・・」
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