第二百六十九話
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第二百六十九話 万全に
まただった、赤音は光のボールを五個同時に使ってみた。ジップとハリーは主のそれをじっと見ていた。
そしてだ、こう主に言った。
「うん、それならね」
「いいと思うよ」
「もう充分にね」
「使えているよ」
「そうよね、実感があるわ」
確かにと答えた赤音だった。
「私もね」
「うん、じゃあね」
「もっとやってみるのね」
「ええ、実感湧いてきたから」
上手に操れているそれがだ。
「だからこそね」
「その感触を確実にする為にも」
「さらなる練習ね」
「勉強もそうなのね」
赤音があらためてわかったことだ。
「何度も何度もやってみる」
「同じことをね」
「コツコツとね」
「魔法もね」
今行っているそれもというのだ。
「やっぱり一度や二度じゃなくて」
「何度もしてみて」
「それで身に着けるものってことね」
「先生もお話してたわ」
ここでの先生は今田先生だけではない、今日子先生もだ。二人共赤音達にいつも言っていることがあるのだ。
「魔法は同じ魔法を何度もしてみること」
「そうして完全に身に着ける」
「そういうものってね」
「基礎からしていって」
その基礎にしてもというのだ。
「コツコツとね、失敗したら基礎に戻って」
「また何度もしていく」
「それがいいっていうことね」
「そのことがわかったわ、私も」
実際に魔法を使ってみてというのだ、
「これからも何度も何度もやっていくわ」
「同じ魔法も勉強も」
「そうしていくのね」
「ええ、ただスポーツはね」
今日もだ、赤音はこちらについては苦笑いだった。
「どうにもね」
「得手不得手はね」
「ちょっとやそっとの努力では中々ってことね」
「華奈子ちゃんみたいにはいかないわ」
「あの人はまたね」
「別ね」
七人の中で一番スポーツが得意な彼女の名前も出しながらだ、赤音は使い魔達と一緒に修行をしたのだった。
第二百六十九話 完
2015・9・7
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