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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
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Thief and Assassin
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ことまでしゃっべっているかもしれないが別にもうどうでも良かった。学院に戻れば、彼はオールド・オスマンに私を引き渡すだろう。盗賊をやっていることが分かれば、オスマンだって黙っていない。良くて秘書をクビ、悪ければ王室に報告して身柄を報告されてしまうだろう。
だから、最後に、話を聞いてほしかったのかもしれない。話してる間、こいつは「そうか。」の相槌も打つことなく、黙って私の前を歩いていた。聞いているのかも分からない。それでも良かった。誰にも打ち明けることが出来なかった胸のモヤモヤした感じが晴れていくのが分かる。
やがて学院に着いた。夜も耽っていたため、誰も起きていないだろう。
これから学院長室まで連行される、と思っていたら。
「じゃ、これで。夜遅かったからって明日は寝坊すんなよ。」
と言って、実験室の方向に歩いていこうとして、
「いやいやいやいや!!」
「ンだよ大きな声出しやがって。誰か起きたらどうすんだ。」
「だだだだって!アンタ、私を連行したりしないのかい!?私が盗賊だってことをあのジジイとかに報告しないのかい!?」
「あっはっは、秘書ともあろう奴がオスマンをジジイってか!そっちの方が問題だろ。」
「笑いごとじゃなくて!!」
こっちが大真面目で言っているのに彼は自分のペースを崩さない。それどころか、こっちまでペースに巻き込まれそうだ。
「あのな、なんで俺がそんなことしなきゃいけねえんだよ。」
「!?え、だ、だって・・・」
「俺はお前の事情なんて興味ない。そのテファ、だったか?そいつのことだって俺からしたらどうだっていいことだ。」
これが彼の考え方だった。私のしたことが良い悪いの問題ではない。
ただ「興味がない」のであった。
報告をしないのも、彼にとってそれをするメリットというか、そもそもそれをする「意味」がないのである。
「俺はコルベールにお前を探すよう言われたからやっただけだ。お前がそうするんなら盗賊でも何でもやりゃあいいさ。あ、でももう捕まんなよ。また探しに行くのは御免だ。面倒くさい。」
言いたいことだけ言って立ち去りかけた彼をまた私は「ちょ、ちょっと待って!」と呼び止めた。
「はぁ・・・今度は何だよ。」
「最後に一つ、私があそこにいるってどうして分かったの?」
「はあ?そんなの分かるわけないだろうが。貴族の館を手あたり次第探し回ってたまたまお前がいただけだ。だからこんな時間かかったんだろうが。」
今度こそアイツは歩いて行った。残された私は一人立ち尽くしている。
「・・・ははっ、何だいそれ。そんなことが可能だと思っているのかい?」
約半日で幾つかの貴族の館を誰にも気づかれることなく探し回る?
事もなげに言ったそれがどれだけ人間離れし
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