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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
Extra episode
Thief and Assassin
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物に出会うなんて・・・。彼に対しての親近感、というかそんな感じの気持ちが一気に高まった。
だが、それと同時に少し嫉妬もした。私はこんなにも、自分やあの娘のためにお金を集めようと日々躍起になっているというのに、彼はあんなに悠々と暮らしている。それが釈然としなかった。
「よければ今度会って話をしてみてはどうかの?同じ立場の人なら少しは話も合うじゃろうて。」
勿論そうさせてもらうさ。
「まったく、こんないっぺんに資料を借りるんじゃないよ!運ぶのは私だってのに・・・」
あの話をしてから3日経った。仕事が忙しくてそれから彼とは話すどころか姿さえ見かけない。裏の盗賊の仕事も、まだ、数回しか行っていない。
これじゃ、これじゃあ足りない。もっともっと金を稼がなくては・・・!!
「危ないですよ!!」
「え・・・っと、わわわっ!?」
考えに浸っていたら壁に激突しそうになった。抱えていた資料が顔の高さまであったから余計に気付かなかった。壁との衝突は避けられたが後ろによろめいてしまった。
「きゃ・・・!」
ドサッ
「やれやれ、大丈夫ですか?」
背中を誰かに支えられて転ばずに済んだ。若い青年のような声がしたけど・・・
「す、すいません!ありがとうござ・・・」
「怪我の方はありませんか?」
目の前に目的の男の顔があった。
奴を廊下で見かけたのはホントに偶然だった。
何か大量の本を抱え、何やらブツブツと呟いている。目の前に壁が迫っていることにも気づいてないようだ。
「危ないですよ!!」
「え・・・っと、わわわっ!?」
とりあえず声をかけてやったらもの凄いふらついた。何だ、ドジキャラかよ。
転ばれるのも迷惑だから支えてやる。
「やれやれ、大丈夫ですか?」
「す、すいません!ありがとうござ・・・」
「怪我の方はありませんか?」
お礼を言おうとしたようだが、目が合った瞬間に固まった。何故に?
「あ、貴方・・・ミスタ・ヴァロナ?」
「おや、私をご存じで?」
とりあえず、よいしょと態勢を戻してやる。ありがとうございます、と今度はちゃんと礼を告げると
「少し、お時間は開いてますか?お話ししたいことがあるので。」
と誘ってきた。
一先ず本を図書室まで運び、その後は庭のほうに出た。適当にベンチを見つけ(よく考えていたら昨日彼が寝ていたものだった)並んで座る。
最初はこの学園に慣れたかとか、昨日ここで寝ていましたよね、と他愛もない話で少し盛り上がっていた。
なんだ、思ったよりずっと好青年じゃない、とこの時までは思っていた。
そしていよいよ、本当に聞き
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