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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
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Thief and Assassin
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てくれないと答えられるものも答えられないのですが・・・」
さっき昼寝をしていたら、見慣れない気配があったからいつもの実験室でコルベールに聞いてみた。
片手に本、片手に薬品の入ったビンを持ったコルベールは、質問の意味が分からないと困惑な表情をこっちに向けている。
「だから、眼鏡をかけた緑色の髪をしたあの女は誰だって聞いている。」
「・・・・・ああ、ミス・ロングビルのことですな!」
数秒の沈黙の後、ようやくひらめいたように言った。両手が塞がっていなければポンと手のひらを打っていただろう。
「最近この学校に来たのですよ。何でも、オールド・オスマンの秘書になったらしいですよ。」
「秘書だぁ?」
大方、あのジジイが暇つぶしに雇っただけだろうが。
なんてことを考えていたらコルベールがとんでもないことを言ってきやがった。
「何ですか、もしかして君の好みそうな方だったりして・・・」
「冗談だったとしてもそれは笑えねぇぞ。」
とりあえず、このふざけた男に殺気をぶつけておく。奴の笑顔が凍り付いて冷や汗が流れていくのが分かった。
「はあ〜、そうでした。貴方は人間が嫌いでしたね。」
どうやら黙らせるのは失敗したようだ。召喚当時からやっていれば流石に慣れたか。
だから何度も言っているだろう。
「別に嫌いじゃないさ。ただ信用していない。」
ホント、ただそれだけの話だ。
「見られない服装の黒髪の男・・・?おお、ヴァロナ君のこと言っておるのかね。」
「ヴァロナ?」
仕事がひと段落し、休憩に紅茶を飲みながら、先ほどの男のことをさりげなく聞いてみた。
幸いにも、あの変わった服が特徴的だったからオスマンも特定するのは簡単だったようだ。
「ヴァロナ・テクートリといってな。ほれ、コルベール君は知っているじゃろう?彼の助手を務めているのじゃよ。あとついでに男子寮の寮長もな。」
「はあ・・・。」
コルベール・・・確かあの禿げ頭の奴か。助手なら尚更あんなトコで居眠りしていた事を言いつけてやろうか。
そう思って口を開きかけた。
「おお、そういえば君と彼は似たもの同士かもしれんのぉ。」
「・・・は?」
思わず素の声が出てしまった。気付かれてはないみたいだけど・・・。
「彼はの・・・君と同じ没落貴族の出なんじゃよ。」
「っ!?」
「理由とかは知らんがの。まあそれがどうもコルベール君の親戚みたいなもので、結局彼が拾ってやったそうじゃ。その後、儂がコルベール君を教師として雇った際に、ヴァロナ君を助手にすると懇願してきたわけだ。」
オスマンの話を気が付いたら熱心に聞いてしまっていた。まさか、自分以外にこんなところで同じ境遇の人
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