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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
Extra episode
Thief and Assassin
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私にはやるべきことがある・・・
守らなければならない人がいる・・・
「ここが君の仕事場じゃよ。まあ基本ほとんどは書類の整理やら何やらといったところじゃがの。」
あの娘を守ってやれるのは私だけだ・・・
だから私は・・・
「ではこれからよろしくの、ミス・ロングビル。」
「・・・はい、オールド・オスマン。」
あの娘のためなら、何だってしてみせる・・・!
「しっかし、さすが貴族の出って感じだね。どいつもこいつも無駄に見栄を張ってばかりじゃないか。」
図書室で資料を返却し、オールド・オスマンのいる学長室まで帰り道の途中独りごちた。いつもの皮を被った態度ではなく素の声で言ってしまったが、今は授業中だから誰も聞いたりはしないだろう。
ここの仕事にも慣れてきた。基本学院長室で書類まとめをし、必要があれば図書室まで資料取りに行く、この往復だ。全く退屈で仕方がない。
しかしあの爺さん、給料はしっかり払ってくれるし何より学院長の秘書ともなるとその値段は確かなものだ。多少の苦労は目を瞑ってやるか。
戻る際、庭を通りかかった。校舎が離れているためこっちの方が近道だ。ここでは昼休みになると、生徒たちがお茶を楽しんだり男女でイチャイチャしている姿をよく見かける。
貴族は嫌いだ。アイツらは自分のこと以外どうだっていいとすら考えている。威張って権力を振りかざすことしか能がない馬鹿どもだ。
・・・まあ私も元々はその貴族だったりするんだけど。
「はあ、まあガキでも貴族だけあって最低限の礼儀ってのは弁えているわよね。教師だって、その辺にだらしなくしている奴なんているはず・・・・」
「ZZZZZ・・・・」
――――いた
広めの庭に申しわけ程度に置かれているベンチに仰向けになって寝っ転がっている男が。
こっちは退屈かつ忙しい仕事で手が一杯なのに気持ちよさそうに寝やがって・・・!
よく見ると変わった服装をしているが、ヨレヨレである。髪もボサボサだしとてもじゃないが「ちゃんとしている」ようには見えない。少なくともこの学院ではあまりにも場違いな出で立ちだ。
「な、何だってんだいこの人は・・・?生徒なわけないけど教師って感じじゃない気がするし・・・。」
いっそ起こしてやろうか、と考えてみたけど、
「ってヤバ!流石に時間かけすぎた。まだ仕事終わってないのに・・・!」
今日中にやらなきゃいけないことがまだたくさんあることを思い出し、慌てて学院長室まで走っていった。
「おいコルベール、あの女は誰だ。」
「え、え〜とヴァロナ君?ちゃんと話し
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