1部分:第一章
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間達に話した。その顔には会心の、そして凄みのある笑みになっている。そのうえでの言葉だった。
そうしてだった。ある日の宴でのことだ。公爵の前にだ。
一人の美女が現れた。その美女を見てだ。好色なことで知られる公爵はすぐに彼女に言い寄りだ。すぐに別室に消えたのである。
それを見てだ。あの一団はこう話すのだった。彼等も宴の場に出ている。そこでだ。ことの成り行きを見守っていたのだ。公爵を憎しみの目で見ながら。
「女をあてがったが」
「あれでいいのか?」
「あの女はただの娼婦だが」
「それもあまりよくない店のだな」
「だからだ」
首謀者の男はだ。ここでも自信を持って仲間達に言うのだった。
「だからいいのだ」
「あまりよくない店の女だからか」
「だからいいのか」
「それでか」
「どの店でもいいがよくない店なら余計にいい」
そうだというのだ。
「そうした女がいるからだ」
「そうした女だからか」
「だからいいのか、この場合は」
「そうなのか」
「すぐにわかる」
彼は言った。
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