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Fate/guardian of zero
第三話 決闘と放蕩 その2
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たさ。だが、一つ奇妙なことがあってね」

「奇妙なこと?何だそれは。言ってみるがいいさ」

「いや、そんなに機転の利く貴族様なら、どうしてあの場を得意の機転で切り抜けられなかったのか、とね」


またもや、ドッと周りが湧き、笑いに包まれる。
更に顔の朱が増したギーシュは、ガタンと椅子から立ち上がる。


「どうやら、貴族への礼を知らないようだね」

「生憎、貴殿のような貴族にはお目にかかったことがないのでね」

「いいだろう。この僕自ら、君に貴族への礼を教えてやる。……ヴェストリ広場で待っているぞ!」


そう吐き捨てると、わくわく様子の周りの友人たちを引き連れ、行ってしまった。
だが、一人は残留していた。どうやら、アーチャーが逃げないように、見張っているつもりらしい。


「アンタ、見てたわよ!何やってるのよ?」


すると、一部始終を見ていたのか、ルイズが肩をいからせ、眉を吊り上げ、こちらににじり寄って来ていた。


「言ったわよね?貴族に逆らうなって」

「何、広場を指定したという事は、地形が変わるような魔法の使用は控える、ということだろう?ならば、やりようは幾らでもある」

「な、何言ってるのよ、アンタ?」

「精神攻撃系の宝具でも使われれば、流石に苦しくなってくるが……」


スケールの違いに、ルイズは毒気を抜かれた。


(ち、地形が変わるほどの魔法を、たった一人で行使できるはずないじゃない……それに、ほ、ホウグって何?話からして、何かのマジックアイテムっぽいけど……あと、精神攻撃系の魔法は禁忌指定のはずよ…それを、まるであって然るべき、とでも言いたげに……)


実は自分は、とんでもないやつを召喚してしまったのではないかと、ルイズは戦慄した。
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