VS永遠亭その1。 〜突入〜
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おい、零」
慧音が怒りをあらわにしたものすごく低い声で暗基に話しかける。怒りを感じていたのは暗基も同感だったため、なんとなく慧音の言いたいことが分かった。
「……、霊夢たちを叩き起こして来ればいいんだな?」
「話が早くて助かる。私は妹紅を起こしてくる。5分後に玄関だ」
「りょーかいだ」
お互いにうなずき合うと、慧音は自分の寝ていた部屋へ妹紅を起こしに行き、暗基は霊夢たちを叩き起こしてくるために自分の部屋に向かった。
暗基は部屋のふすまを勢いよく開けて、大声で叩き起こそうとした。
「おいお前ら! 起きろ!!」
それに対して霊夢、魔理沙、咲夜の三人は、
「くぅ……」
「んー……」
「……」
少しうめき声をあげるだけで起きる気配は全くなかった。
「まじか……。でも変に叩き起こそうとしたら霊夢に殺されるなぁ。かといって5分後までに玄関に行けないと慧音に何されるかわからねぇし、どうすっかなぁ……」
暗基は少し考え込んでみる。すると、運良く10秒後にどうすればいいか思いついた。
「そうだ、これならいけるか!」
暗基は大きく息を吸い込み、そして大声であるセリフを叫んだ。
「お嬢様が金とキノコを持ってきたぞ!!」
ありとあらゆる二次創作で使われそうなネタ「お嬢様(レミリア)が金とキノコを持ってきたぞ」。あまりにもありふれてはいたが、緊急を要することだったので、これを使わざるを得なかった。だがその効果はてきめんで、
「お嬢様!!!?」
「お金!!!?」
「キノコ!!? どこだ!!!?」
驚くべきことに「ぞ」を言い切るか言い切らないかのところで3人同時に目を覚ました。あまりにきれいに起きたので、
「なん……、だと……!!?」
暗基も驚きを隠せなかったが、驚く暇もなく3人が、耳に聞こえたものを探そうと意識が完全覚醒した様子だったため、暗基は大急ぎで全員の意識を暗基に集中させるために声をかけた。
「おいお前ら、行くぞ!」
「い、行くってどこにだよ?」
魔理沙に聞かれるが、詳しく説明するのは面倒だったため、
「永遠亭に殴り込みだ!」
「は!?」
「えっ!?」
結論だけを伝えた。霊夢、魔理沙は当然ながらいきなりのことのため驚き、咲夜に至っては、
「どうして!? あなただってまだ目覚めたばかりだし、ましてや傷だって……!!」
暗基を心配するあまり、声を絞り出すように、なんとか言葉をつなぐ。
「傷については何とかした。殴り込みに行く理由は、先に殴り込みに行ったアホが3人いるみたいでな。そいつらをぶん殴りに行くんだ」
暗基
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