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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第488話】
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も泣き出しそうな未来の背後から――。
「どうしたんだよ未来? おばさんが心配してたぜ?」
後ろからの声に驚き、振り向いた先に居たのはヒルトだった。
産まれた当初から黒髪ではなく、青みがかった白銀の髪で一発でヒルトだとわかるぐらい町内では有名だった、いい意味でも悪い意味でも。
唐突に現れた幼なじみに目をぱちくりさせる未来。
「なんだ? また泣きそうになってたのか、未来?」
「な、泣きそうになんかなっていないもんっ! ゆ、夕日が眩しかっただけだもんっ!!」
涙目を指摘され、未来はそう言った。
そんな中でも吠える犬に、未来はやはり怖いのか徐々に涙目に戻っていく。
「……ったく、強情だなぁ。 ――ちょっと待ってな、未来」
そう言ってヒルトは吠える犬の目の前に行く、幾らリードを繋がれているからとはいえ、噛まれたら大怪我は免れない。
だけど未来が呼び止める間も無く、ヒルトはポケットから何かを取り出し、それを見せると家の庭に向かってそれを投げた。
リードに繋がれてるとはいえ、習性なのか投げられた物に向かって駆けていく犬、ヒルトはその間に通れと未来に向かって合図した。
慌てて家の前を駆け抜けていく未来、通り過ぎ、荒い呼吸を調える為に何度も深呼吸を繰り返した。
「これで通れただろ、未来?」
「……べ、別に、未来だけでも通れたもん」
強がりを口にする未来、本心ではヒルトに感謝しているのだが素直になれずにいた。
「本当かなぁ? 俺が来なかったら、今もあそこで佇んでたんじゃないのか?」
「むぅ……大丈夫だもん!」
「そっか。 なら俺はこれで帰ろうかなー」
「え……?」
ヒルトの言葉に、未来は戸惑う。
帰りもこの道を通る――つまり、またあの家の前で立ち往生する展開が見えていたからだ。
未来はまたも涙目になりそうになるが、そこでヒルトが白い歯を見せて笑う。
「うそうそ、未来が心配だし、ちゃんと着いて行くって! おばさんにも頼まれてるしな」
「……し、仕方ないから、付き合わせてあげる。 ほ、本当は未来だけでも大丈夫なんだからね? ほんとにほんとだよっ!?」
「はいはい、わかったわかった」
「むぅ〜、信じてないなー」
そんな微笑ましい二人の姿を、電信柱から覗く一人の女性が言葉を洩らした。
「フフッ、未来ったら素直じゃないんだから」
クスクスと笑みを溢し、様子を伺っていたのは未来の母親だった。
そんな昔の事が鮮烈に蘇った未来、後で自分の母親がその様子を見ていたのを知った時は顔から火が出る思いだった。
迫る巨大な刀身
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