精神の奥底
50 Dark Side Of The City 〜前編〜
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認すると、一度深呼吸してから人差し指に力を入れた。
「クッ!!」
電気がバチバチと弾ける感じ軽い音と強烈な反動が返ってきて、思わず身を引いた。
スコープの先では淡々とブツと金を交換してはずの売人と客は仲良く強烈な電磁バルスと電撃を食らい、吹っ飛ばされている。
試し撃ちすらしていないので流石にこの反動は驚いたが、最初の一発でスターダスト=彩斗の中のタガが外れた。
感じとコツが掴めたというのもあるだろうが、引き金を引く時のあの緊張感が無くなったのだ。
「…ふぅ…!!」
次の声の発信源に狙いを定め、再び引き金を引く。
また強烈な反動が返ってくるが、もはや気にならなくなっていた。
次々と狙いを定めては引き金を引いて、街の悪を蹴散らしていく。
僅か30秒の間に既に19人を潰した。
1人、また1人と売人と買い手を倒していく度に、反動とビリビリという電気エネルギーの弾ける音が耳を突く。
「っ!?病院…」
狙いを狙いを定めきれない場所を使っている売人たちも数人いる。
そして病院の側などEMPで生命維持装置を含めた機器を停止させてしまう可能性がある場所の近くという場所を選んだ者もいるのだ。
そこは大人しく諦めて次の敵に狙いを定めていく。
「ラスト・ワン…武器売るのがそんなに楽しいか…?フン、そうだ、笑ってろ」
スターダストはスコープの先で笑顔で武器やダークチップ、ユナイトカードを売っている売人を捉えた瞬間、少し狂気に満ちた笑みを浮かべた。
「3秒でその間抜け面ごと吹っ飛ばしてやる…!!」
狙いを特に顔面に絞り、最後のターゲットに向けて引き金を引いた。
スコープ越しのスターダストの目には商品と買いに来た不良グループもろとも歩道橋の上で吹き飛ばされ、道路に落ちる光景が映った。
撃たれた、というよりは手榴弾を撃ち込まれたという方が表現としては近いかもしれない。
EMPと電撃が炸裂し、近くの歩道を歩いていた人々の慌てふためく顔や、急に道路に落ちてきたために急ブレーキを踏むドライバーたちが見える。
もはや撃たれた彼らも近くから見ていた人々も何があったかは全く想像できない出来事だった。
スターダストはトール・スナイパーを屋根の上に置くと、ゆっくりと立ち上がった。
「…あと4ヶ所、まずは中央街銀橋」
スターダストはそう呟くと、ウェーブロードに飛び乗った。
市民を狂わせる武器を売るValkyrieもそれを買う市民も許すことができなかった。
スターダストも含め、Valkyrieもこの街の人々も一線など既に超えている。
もう引き返すことはできなかった。
午前3時4分、中央街の裏路地で彼らは商談に臨んでいた。
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