第2話 その者、提督にして鉄の貴公子
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
時雨、夕立、白露、村雨の四人は鎮守府近海の哨戒任務を行っていた。そこで、電探が敵である深海棲艦と思われる反応を探知し向かった所、既に深海棲艦は所属不明の艦娘によって全滅させられていた。
「こちらは日本海軍所属の白露型駆逐艦、時雨です。そちらの所属と艦種、それに艦名を教えていただきますか?」
時雨が所属不明(アンノウン)に向かって尋ねた。すると、彼女はこう答える。
「私はリガミリティア所属、スペースアーク級巡洋艦リーンホースだ。」
時雨達には聞き覚えの無い艦種と艦名だった。だが、所属不明(アンノウン)の顔立ちと名前の響きから、恐らく海外艦なのではないかと考える。となると、問題は彼女が所属しているというリガミリティアとやらについてだ。
「その、リガミリティアとは何ですか?」
「ザンスカール帝国に対するレジスタンス組織だ。」
「ザンス・・・」
「カール帝国?」
聞き覚えの無い名前に白露と夕立は首を傾げながら、お◯松くんのイ◯ミがカールした髪のカツラをかぶって皇帝をやっている国を思い浮かべた。
「ザンスカール帝国を知ら無いのか?」
「はい。少なくとも僕達はそんな名前の国は知りません。」
目の前の少女、時雨の話を聞いてリーンホースは困惑したが、リインフォースはある仮説を立てた。
(私はどうやら、別の次元世界に来てしまったようだな。)
そして、ある可能性に気づいて時雨に質問する。
「それでは、時空管理局については知っているか?」
「時空管理局?SF映画か何かに出てくる組織ですか?」
「いや、知ら無いのならいい。」
時雨の反応から、この世界は管理外世界。つまり次元航行技術を持た無い世界なのだと認識する。
(未練がましいな。私も・・・)
もし、この世界が管理世界だったならば、リインフォースは管理局経由ではやての下に戻り、共に歩みながらこれまでの罪を償う積りでいた。
「あの、もしかしたら、沈むか解体されたら気付いたらヒトになってたとかじゃないですか?」
「ああ、そうだが。何故分かったんだ?」
「僕達も同じですから。」
「同じだと?」
「僕達は“艦娘”。“深海棲艦”の脅威から人間を守る為、平行世界から呼び出された存在です。」
リーンホースは艦娘達に艦娘についての説明を受けた。
「平行世界で役目を終えた艦船の魂がヒトとなった姿か・・・」
「うん。そして沈んだ船の怨念から生まれるのが先程リーンホースが戦っていた“深海棲艦”。あいつらの艦隊に制海権はもちろん、空母には制空権まで握られていたから、人類はその危険に脅かされる事になってしまったんだ。だから僕達は日々、深海棲艦相手に戦っているんだ。深海棲艦に対
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ