Fate/stay night
1118話
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…だから、その……あんまり女に恥を欠かせないでよね」
決意の籠もった瞳を向けてくる凛。
何だろうな。凛は確かに美人で、それを抱いてもいいのなら、普通はホイホイ飛びついてもいいものだと思うんだが。
何故かあまり気が進まない。
「いいから……ほら、あんたも男なんだから覚悟を決めなさい」
「……分かった」
凛のような美人を抱けるというのと、愛情故に抱くんじゃないという行為でどこか揺れるものを感じつつも、視線をベッドの上で眠っている美綴の方へと向ける。
「それで、ここでいいのか?」
「ここじゃなきゃ……綾子の隣、正確には綾子を囲んでいる魔方陣の中じゃなきゃ駄目なのよ。……い、言っておくけど、私は初めてなんですからね。きちんと優しくしさいよ!」
そう言い、凛は部屋の電気を消すと、身体に巻かれていたバスタオルが床へと落とされる。
だが電気が消されているとしても、俺は生憎とサーヴァントだ。窓から入ってくる月光という光源があれば、凛の身体の全てを見るのは難しいことではない。
その身体は、確かに胸が若干小さいと言ってもいい。だが全体的に見れば、間違いないく美しい裸体であると言える。
月明かりの下であるというのも勿論だが、それだけではない。凛の身体自体が美しい芸術品のようにも思えた。
「ちょっと……あんまり見ないでよ、馬鹿」
一糸纏わぬ姿になりベッドの上へ……綾子の隣へとその腰を下ろす。
俺もまた、これ以上凛に恥を掻かせる訳にはいかず、着ている物を脱いでいく。
俺もまた凛と同様に一糸纏わぬ姿になり、ベッドの上へと上がる。
そのまま凛の方に手を伸ばし、滑らかな肌触りを楽しみながら手元へと引き寄せる。
「きゃっ!」
小さな悲鳴を上げて腕の中に収まる凛の身体は、見るだけではなく手触りまでもが芸術品と呼んでも良かった。
「アークエネミー……」
俺の名前を告げ、そっと目を閉じる凛へと唇を重ねる。
そのまま1分程もキスを続けて口を離すと、俺と凛の間には月光が反射する銀糸が存在した。
「お願い、優しくしてね」
キスで顔を真っ赤にしている凛の身体の感触を手で味わいつつ、ベッドへと……美綴の隣へと押し倒しつつ、再び唇を重ねて身体そのものを重ねるのだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……ちょ、ちょっと。す、少し待って。私の方は一旦終わりよ。体力的にも、儀式的にも」
息も絶え絶えといった様子で凛が呟く。
俺の身体の下で喘ぐように息をする凛は、どこか責めるような視線を俺へと向けていた。
「優しくしてって言ったのに……最初にこんなの経験させて、あんた私をどうするつもりなのよ……」
言葉尻には全く力がなく、かなりの体力を消耗しているのが
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