Fate/stay night
1118話
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に凛の部屋と言うべきかかなり片付いているように見える。
いや、どちらかと言えば無駄な荷物を置いてないと言うべきか?
宝石が入っていると思しき宝石箱とかは結構あるし、魔術の研究に使っていると思しき道具とかもそれなりに多いけど。
そんな風に凛の部屋を眺めつつ、ふと気になってベッドの方へと視線を向ける。
普通よりも比較的大きめな……それこそ、シングルとダブルの中間とでも呼ぶべき大きさのベッド。
そのベッドの上で、美綴は未だ意識を取り戻さないままに黙って眠っている。
いや、気絶しているか。
にしても、俺の血がそこまで異常な代物だとは……一体どうなっているんだ? 正確には、俺自身の正体が思い切り意味不明だ。
この辺、なるべく早く取り戻した方がいいんだろうけど……
そもそもだ。血に魔力が濃縮されているって、どんな英霊だとそんな身体になる?
失った記憶に思いを馳せていると……やがて、こちらに向かって近づいてくる足音に気が付く。
もっとも、その足音が誰のものなのかは想像するまでもない。
そして事実、姿を現したのは俺の予想通りの人物、凛だった。
ただし、予想外の事もある。
それは、バスタオルを身体に巻き付けただけの格好だった事だ。
髪がしっとりとしているのは、シャワーか風呂上がりだからだろう。
顔が赤く染まっているのは、こちらもシャワーか風呂上がりなのか、それともこんな格好で俺の前に出てきたからなのか。
バスタオルを身体に巻いているだけとしか見えないが、この様子だと恐らく下着の類も着けてはいないのだろう。
何となくその辺は雰囲気で理解出来た。
理解出来ないのは……
「凛、お前一体何を?」
「しょ、しょうがないでしょ! 魔力のパスをこれまで以上に太く、強固にする為には、その……こういう儀式をしないといけないんだから!」
さすがにここまで言われれば、凛がこれから何をしようとしているのかは俺にも理解出来た。
理解出来たんだけど……
「本気か?」
「と、当然でしょ! 私の貞操と綾子の命のどっちが大切かって言われて、前者を選ぶ程人でなしじゃないわよ! ……魔術師だけど」
「……本気か?」
改めて尋ねるが、凛はやはりそれに頷く。
「そもそも、今日の放課後にあの馬鹿をどうにか出来るだけの余裕はあったのに、あそこで退いたのは私の判断よ。その結果がこれなら、当然その責任は私がとらないといけないでしょ」
「責任って意味なら、それこそ衛宮がワカメの行動には責任を持つと言ってたが?」
「無駄よ。仮に責任を取るといっても、衛宮君にこの状況の綾子をどうにかする事はできないわ。綾子がこうなったのはアークエネミーの血が原因だし、それをどうにか出来るのは、あんたのマスターである私だけ。…
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