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わんとしている事を理解する。
今日付けで、僕はこの国の所属という事だ。
「……わかりました」
「では、姫様のためにこれからよろしくお願いします」
メイドさんは再び恭しく頭を下げた。
それで話が終わり……と思ったが、メイドさんが顔を上げると、落ち着いた表情から物珍しそうなモノを観察するような視線になって、言葉を続けてきた。
「それにしても……傭兵としては大人しい方なのですね」
「え?」
急に何事か、自分の事をそんな風に捉えてきてビックリした。
「傭兵を生業としている男性は全体的に見てどういった方なのか説明出来ますか?」
「それは……ちょっと荒っぽかったり、ちょっと乱暴だったり、ちょっと暴力的だったりする…かな?」
「それではどれも意味が同じですよ。 ですが、大体それで合っているのでしょう。 傭兵を生業にしていると気性が荒くなるものです。 その中で貴方様のように大人しい方は本当に珍しい」
それはそうだろう。 どちらかと言うと気弱な自分は肝っ玉は小さい方だ。
乱暴者、荒くれ者……小心者な自分はそのどちらにも値しない。
むしろほんの少しでも自分にそんな面があれば自信の一つでも持っているのだろうけど、あいにくとそれすら勇気が要る。
「実の所、姫様の代弁をしてるのもそこに理由があります」
「理由って…傭兵がお世辞に素行は良くない、って部分に…ですか?」
「その通りです」
国で一番偉い人と荒っぽい傭兵。
かなり問題のある組み合わせだけど、メイドさんが次に出てきた言葉は、自分が推察していたのとは違うものだった。
「気性が荒い男性が姫様にあのような事を…された場合ですと、例え面談は通ったとしても大変お怒りになる場合がほとんどです。 恐れ多くも姫様に襲いかかる人も無くはありません」
それを聞いて他にも被害者と言う名の申請した傭兵がいた事を察する。 何事にも先人はいるものだ。
荒くれ者の傭兵らしいと言えばらしいけど、姫に暴力を振るったりなんかしたら大問題だろうに……。
「まぁ、その場合……姫様に返り討ちされるのですけどね」
「え」
―――今、何て…? ちょっと待って、今怖い事言いませんでしたか? 意味深に視線を逸らさないで!? 返り討ちって何!? 返り討ちされた人達、一体どうなったんですか!?
「……少し話し過ぎました。 私はそろそろ持ち場に戻るとします」
恐ろしい後味だけを残して、僕の不安をよそにメイドさんは|瀟洒《しょう
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