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緋弾のアリア〜喫煙常習犯の不良武偵〜
襲撃

[8]前話 前書き
いい天気だ。
雲一つない青空。
俺は手のひらを上に上げ、日差しに目が眩んでしまわないように視線を隠した。……うん。こんな風の気持ちいい日は何かいいことがありそうなものである。
さて、
「コノ バイク ニハ バクダン ガ シカケテ アリ ヤガリマス」
「こいつはなんだ……」
クソッタレ。どうしてこうなった。
なんなんだ、このロボットは……。さっさと学校につくまでにまかねえと。

ズガガガガガッ!!
「マジかっ!」
ええー!何お前超びっくり、最近の科学技術って怖い!バイクぴったりに付いてくるほどのスピードを出すその機能構造理解不能!おまけに弾丸まで撃って来るのかよ!すごいな!もうこれ一家に一台欲しいレベル。お前ルンバなの?
と、――ボッ……!シュゥゥゥ……。
「ンンッ!」
もしかしなくても、もしかして……パンクしたか?
スリップ マイ バイク!
フライアウェイ!

この春空にテイク、オフ!
ガッシャアン!
吹っ飛んだ俺は廃屋の屋根に真上から落っこちた。ヤバイ死にそう。
屋根は抜け、廃屋の中にある跳び箱の中にスッポリと入ってしまった。なんだ、ここ武偵高の体育倉庫か?

「ムダナ テイコウハ ヤメロ デ ヤガリマス」
「日本語めちゃくちゃじゃねーか」
ズキュズキューン!
俺の指先から1センチの所に銃弾が撃たれた。跳弾痛い……。

痛い……。
全く付き合ってられない。

――気持ちいい朝になるはずだったのに。
シュボッ。
ジッポーで咥えタバコに火をつける。ああ、心が綺麗になっていく。スッキリした。もう迷わない。

壊す。

「さあ、ブレイクタイムだ」
スガガガガッ!
相手からの集中攻撃だ。相手のロボは四体。打ち出された弾丸全てを一々数える余裕はない。
しかし、ゆっくり見て交わすことはできる。
それじゃあ、反撃開始と行こう。

大きく煙を吸い込んで、灰を満たす。そして、フィルタを噛み潰した。
大きくすった煙を奴らに向かって吐き出す。
「こいつの煙は特別性だぜ」
そして狙うは、やつの銃口。
ロボットの動きが鈍る隙を突き、もう一本煙草を噛む。

《身体能力上昇系((強めのヤツ))》

俺は肩に担いでいたスナイパーライフルを構え、アイアンサイトを使い、敵の狭い銃口に弾丸をめり込ませた。

「困るぜ。今、サブは修理に出してんだ」

《ニコチン中毒(シガレットパワー)
これが、俺の能力だ。



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