第六十六話
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い、彼らは殺人者で…」
「相手を殺すと言う事は、自分が殺される可能性も有るって事だ。レッドの彼らは自分の愉悦の為に人を殺す。けれど、今度のあんた達は攻略の邪魔だと言う理由で人を殺すんだ。どちらも人殺しには変わらない。そんな手伝いは出来ない」
「でも、彼らは今までも関係ない人を大勢殺しているわ。誰かが止めないといけない…」
だから殺すこともしょうがなく、壊滅させなければならない、か。
「俺はね、アスナ。自分の前に俺や、俺の大事な人を傷つけ、殺そうとしてくるならば躊躇い無く彼らを殺すよ。だけど、綺麗事で人は殺せない。殺したくない」
俺は一拍置いて続ける。
「この世界には現実世界のルールは通用しないし、きっと現実世界でもこの世界で起こした殺人には手を出さないだろう。悪いのは全てこんなゲームにした茅場の所為だ。…だけどね?アスナ。人を殺した事実が無くなる訳じゃないんだ」
その事をもう一度良く考えてみるといいと言って俺はレストランをシリカを連れて去った。
最近、アスナは人が死ぬという現実に心が鈍磨されている。それはとても悲しいことだろう。
俺はすでに擦り切れてしまっているからね…
少し考えて欲しかったんだ。
結局、アスナは答えが出ないままラフィン・コフィン討伐に向かうことになる。
結果、彼女は人を殺すことは無かったが、これが良かったことなのか、悪かったことなのか、分かる日が来るのはまだ後のことだ。
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