第六十六話
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けだろう。
もしかしたら殺し、殺されるまで発展するかもしれない。
そんな危険は侵せない。
「それにおめぇらはコンビだろ?このアイテムはコンビが持つのが一番いいのかも知れねぇな…」
「なるほど。まあそう言う事なら預かります」
そう言って俺とシリカの共通アイテムウィンドウへと投げ込んだ。
共通アイテムウィンドウとは、全てのお金、アイテムを共有するの結婚システムとは違い、この共通ウィンドウに入れたアイテムだけを共有すると言うものだ。
一般的には結婚には踏み切れないが、付き合っている男女でよく設定する物らしい。
と、実情はどうあれ、実際にこのウィンドウは便利なので、いつの頃からかシリカとの間に設けている。
これに入れておけば双方で取り出すことが出来るので、確かにコンビが一番この『還魂の聖昌石』を有効活用できるだろう。
最後にクラインにもう一度感謝の意を述べた。
歳も暮れた二度目の大晦日。
月日と共にプレイヤー達はこのアインクラッドの世界の生活にも慣れ、歳の瀬を祝う精神的ゆとりが出ていた。
しかし、この時アインクラッドの秩序を変容させる事件が起こる。
事の発端はそう、低階層のフィールドで年越しのお祝いをしていた低レベルプレイヤー。
そのプレイヤー達が一つのギルドの手によって永遠に帰らぬ人となる事件が発生した。
殺人ギルド 『ラフィン・コフィン』
犯罪行為をすると自身を示すカーソルがオレンジになるが、PKを進んで行なう事を揶揄して自らレッドとなのる。
そのリーダーであるPoH(プー)のアジテーションにより『ゲームを愉しみ殺すことはプレイヤーに与えられた権利』を行使する集団だ。
その事件を皮切りに彼らは数々の方法でアインクラッドでPK行為を繰り返す事になる。
PKギルドと言っても、レベル的なステータスが重要なこのSAOの世界で安全に…とは言いたくないが、自分優位で事に当たるのは自然と低レベルプレイヤーが彼らの対象となる。
俺やシリカ、クラインら風林火山のメンバー、さらにボリュームゾーンから頭一つ分以上レベルが上のSOS団ははっきり言えば襲われることは無いと言っていい。
彼らは相手を殺すという愉悦や優越感を感じたいのであって、殺されるかもしれないと言うスリルを味わいたい訳では無いからだ。
とは言え、高レベル者でもソロでプレイしているような人たちの中の何人かは彼らの餌食になってしまったようだったが、対策をしっかりしていれば回避は可能なので以降は高レベルプレイヤーの犠牲者は出ていない。
さらに悪いことは重なる。
年明けの第五十層のフロアボスの攻略にてまたも多大な戦死者を出す結果となった。
これによりアインクラッドの攻略は
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