閑話―各陣営―
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は苦心していた。そこに、仕官して間もない呂蒙が策を進言したのだ。
『袁紹様達の策を、逆手に取りましょう!』
彼女の大胆且つ堅実な策は功を奏した。
反袁紹派の面々は張角の頸を挙げた功績に満足し、慢心していた。
そこへ張勲の目を盗み接触、煽て上げ袁術軍の連合参加を説いたのだ。
袁紹達が取った策、参加を匂わすことで諸侯の動きを遅らせるそれは効果が出すぎた。
彼らの想定以上に民衆に認知されていたのだ。平民の出で民に理解のある呂蒙はそこに目をつけた。
結果、袁術軍の参加表明と共に袁紹の参加も確定と認知。大陸中で認識される。こうなれば袁紹は名族として参加せざるを得ない。
袁紹軍以上に、民衆を理解していた呂蒙独自の策であった。
「袁紹、曹操、そして我ら孫呉……穏、連合に参加する中で他に目ぼしい所はあるか?」
「あらら、袁術様の軍は蚊帳の外ですか〜」
「ただの案山子だろう」
周瑜の辛辣な言葉に陸遜は苦笑し、彼女の質問に答える。
「そうですね〜、あとは幽州の公孫賛様くらいでしょうか」
「麗覇も華琳も連合……か、良し! 私達も連合軍に参加するぞ!!」
「うん! 困っている皆の為にも、悪い人をやっつけなくちゃだね!!」
幽州にある太守の屋敷、その謁見の間に太守である白蓮と、彼女の援護を袁紹に任されていた劉備達が居た。
「待ちくたびれたのだ! ……ところで何で待っていたのだ?」
「董卓さんが本当に暴虐を行っていたのか、その確認のためです」
「つまり、董卓さんは悪い人かどうかわからなかったんだよ鈴々ちゃん」
「なるほどなー、朱里のせつめいはわかりやすいのだ! 雛里も見習うといいのだ!!」
「あ、あはは……」
頭に大きな疑問符を浮かべていた張飛、そんな彼女に鳳統――雛里ひなりが答え、諸葛亮――朱里しゅりが噛み砕いて説明した。
「参加かるということは、真相がわかったのですか?」
「いや、わからん!」
関羽が白蓮に疑問を投げかけると、彼女は何故かそれを自身ありげに否定した。
そのあんまりな答えに関羽はずっこけながらも、目つきを変え、再び問いただそうとしたが――
白蓮はそれを手で制し、口を開いた。
「れい……袁紹軍が参加するからだ、私はアイツを私塾で見てきた。名族としての体裁に拘るようで周りを重んじ、悪いことは見逃せないような奴なんだ。そなんあいつが連合に参加するってことは――」
「噂は本当なんだね!」
食い気味に補足してきた劉備に頷く、それを確認した関羽も納得がいった様で後ろに下がった。
「準備ができしだい出発する! 目標は洛陽だ!!」
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