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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
昔と今
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がついたら電気もついていない部屋で身体を拘束されている……その恐怖が女の子の全身を震え上がらせた。
ーー男が帰ってきたのは二日後だった。女の子は窶れ、意識は既に朦朧としていた。
「ーーーーさま。こいつが例の娘です」
「……取り敢えずアジトまで連れていけ」
ーー男と一緒に入ってきたもう一人の男が何かの指示をだす。男はその男に素直に従い女の子を担ぎ移動を始めた。
ーー女の子が気が付いたのは男の背中から丁度降ろされる瞬間だった。反抗しようとしたが身体に力が入らない。ずっと監禁されていたのだからしょうがないだろう。男はその様子を近くにいた先程と同じ男に伝えた。どうやらもう一人の男の方が目上の存在らしく男は忠誠の証として片膝を地面につけ首をたれた。
ーー女の子はそれから更に二日後、ろくに食事も与えられずに弱りきった身体のまま外に連れ出された。しかし最早抵抗する余力は残されていない。監禁されていた施設を出てすぐ、女の子は男に砂丘の蟻地獄に放り込まれた。
ーー薄れた意識の中、最後女の子は男を睨みつけ……
ーー砂に飲み込まれ完全に息を引き取った。
***
「全くユウキは何処まで行ったのよ」
時は少し遡る。ユウキがナックラーの大群を目撃した丁度そのころ、ユウキの幼馴染オダマキハルカは【そらをとぶ】を使いミアレシティに着いていた。
日は徐々に傾き夕陽が空を赤く染めていた。徐々に点灯を始める街灯の灯りを受けハルカはキョロキョロと辺りを見渡す。
「まさか……もう次の町に出発した……ってことは無いだろうけど……この広さじゃあ……」
ーーしょうがない、聞き込みしよう。
そう決めてハルカは片っ端から道行く人へ声をかけ始めた。
「すいません。この人を探しているんですが見ませんでした?」
写真を見せながら実に様々な人に話しかけるが、帰ってくる言葉は『知らない』という声ばかり。
それも当然だ。まだユウキはミアレシティについていない。幾ら探そうが聞き込もうがいないのでは見つかるものも見つからないだろう。
「うあーーー!もうやめたーーー!」
ーー結論として、飽きっぽい気性のハルカに藁を掴むような真似は続かなかった。
「ユウキ……早く会いたいよぉ」
思わず本音が漏れる。何せ半年ぶりに
好きな人
(
・・・・
)
と会えるかもしれないのだ。
*
……ユウキはハルカの住んでいたミシロタウンに数年前引っ越してきた。ミシロタウンは子供……どころか人口が少ないためユウキとハルカが仲良くなるのは必然だったと言えよう。
暫く一緒に過ごすうち、ハルカはユウキに対して友情以外の感情を抱くようになってきた
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