第六十五話
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俺らがドラゴンゾンビと死闘を繰り広げている頃、攻略組も25層のボス攻略となっていたようだ。
しかし、25層のボスは今までのボスよりも強力で、攻略を後押ししていた『アインクラッド解放軍』を含め多大のリタイア者が出てしまった。
これを受け、アインクラッド解放軍の力は弱まり、ついに攻略の第一線からは退いてしまう事になるのだが、今回の話はまた別の事。
25層ボスの辛勝が、アインクラッド全体をまた暗い雰囲気で包んだ。
俺達はと言えば、攻略組から離されたレベルを追いつかせようと日夜経験値稼ぎを繰り返していたのだが、そんな時SOS団から一通のメールが入る。
重要な話が有るからシリカも連れて武器屋へと来てくれとのこと。
彼らとのやり取りは武器屋で行なう事が多い。
ギルドホームはいちいち許可を貰わねばならないのだが、その裏手の武器屋はオープンだからだ。
18層主街区に転送されると、丁度クラインも隣に転送されてきた。
「あ、クラインさん」
シリカの声に気が付いたクラインにこんな時間にここに居るだろうクラインの理由を聞いた。
「クラインもSOS団に呼ばれたのか?」
「お、シリカにアオか。おめぇらも呼ばれたんだろ?SOS団に」
「クラインもか」
「ああ」
とは言え、メールには急ぎ来て欲しいと書いてあっただけなので、クラインも恐らく彼らの用件に心当たりは無いだろう。
とりあえず三人で広場を移動し、小道の先にある待ち合わせ場所の鍛冶屋に向かう。
チリンチリン
扉を開けると、ドアに設置してあった呼び鈴が鳴り、俺達の来店を告げた。
「こんにちわ〜」
シリカが挨拶をしながら扉を潜ると俺とクラインも中に続いた。
店の中にはカウンターの奥にヴィータの姿が。
「待っていた、今許可を出すからギルドホームへ入ってくれ」
そう店番をしていたヴィータが俺達をギルド本部へと招いた。
ギルドの裏口からギルド本部へと入ると、どうやら中にはSOS団のメンバーはほぼ集まっており、どこから持って来たのか、皆も学校で使った事が有るだろう長机二つ横並びになれべ、それを囲むようにパイプイスに座っている。
部屋の壁には以前来た時には無かったような気がするのだが、本棚が設置され、壁には黒板らしき物まで設置されている。
さらに机の奥にはまたどうやったのかホワイトボードが設置され、さながら学校の文科系の部室のようだった。
……隅にあるナースやらバニーやら、かえるの着ぐるみやらのコスプレ衣装がハンガーに掛かっているのは見てみぬフリをしようと心に決めた。
俺達が中に入ってくるのを認めると、団長は定位置であるバーカウンターの奥にあるイスから立ち上がって演説し始めた。
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