Fate/stay night
1116話
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大きな収穫だわ。それに、衛宮君が慎二の行動に責任を持つと言ったのを考えると、迂闊な動きをする事も出来なくなるでしょうし」
「そうか? あのワカメ、口だけは達者に見えたからな。寧ろ俺は衛宮をあっさりと丸め込むようにしか思えないぞ?」
そう、下手をすればあのワカメと衛宮が手を組んで、ライダーとセイバーを一緒に相手にする可能性もない訳ではない。
正直、その辺を考えるのなら今日のうちに一気にセイバーもライダーも倒してしまえばよかったんだろうけど……あの2人が手を組むかどうかってのは、あくまでもまだ可能性だからな。
上手くいけばライダーとセイバーが潰し合うという可能性もある。
その辺を考えると、ここで退いたのが吉と出るか、凶と出るか。
「とにかく、暗くなってきたし一度家に戻りましょ。食事を済ませたら、サーヴァントを探しに行くわよ」
「分かった。凛の手料理は美味いからな。期待してるよ」
「ふっ、ふんっ! 当然でしょ? 私の料理を食べる事が出来るなんてサーヴァント冥利に尽きるんだからね」
口では文句を言いつつも、凛の頬が少し嬉しげに緩んでいるのは……言わない方がいいんだろうな。
「さ、行くわよアークエネミー!」
夕食と食休みを済ませると、凛は戦闘態勢万全といった様子で宣言する。
実際に凛は既にいつでも戦闘が出来るようになっているのだろう。
聖杯戦争の本番は夜であり、つまりこれからなのだから。
2月の夜の冷たい空気に身を浸しながら口を開く。
「それで、どこに行く? 新都か、それとも深山町か」
「うーん、そうね。サーヴァント同士の戦いがあるとすれば深山町の方が怪しいんだけど……ここは意表を突いて新都の方に行ってみましょうか。正直、柳洞寺の方を調べておきたいって気持ちもあるんだけど」
「別に意表を突く必要とかはないと思うが?」
そう言うが、凛は特に意見を曲げることがないままに新都へと向かう。
まぁ、俺にしてもどうしても深山町じゃないと駄目だって理由がある訳でもないんだから、それならそれで構わないんだが。
そう思いつつ、俺達は新都へと向かう。
「こんな寒い夜なのに、随分と人が多いわね」
「それを言うなら俺達もだろ」
言葉を交わしつつ、新都の中を歩いて行く。
時々凛をナンパしようとしてくる奴もいたが、俺がいるのを見るとそのまま去って行く。
サーヴァントを探そうとしているより、どちらかというとデートとでも表現すべき行動。
そんな風に街中を歩いている、ふと何かの感覚に触れるものがあった。
これは……サーヴァント?
覚えのある気配。
その気配を察した瞬間、凛の方へと視線を向ける。
それだけで俺が何を言いたいのか理解したのだ
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