Fate/stay night
1116話
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のはありかもしれないな。
いや、英霊ってのは座にいる英霊の分霊って形だったか?
なら、その座とやらに戻れば、俺の記憶喪失も治るのかもしれないな。
「ふざけるな! 俺は絶対に認めないぞ!」
俺の考えを、衛宮の怒声が遮る。
「いや、認めないと言われてもな。俺とこいつらが戦って、その結果このワカメが負けた。お前がこの戦いに割り込めると思っているのか?」
「はっ、ははっ! そ、そうだよ。衛宮。俺は聖杯戦争に参加なんかしたくなかったんだ! なのに、無理矢理……」
ちっ、どう考えても分かりやすい嘘を。
お前の言動を見て、それを信じろって方が……
「アークエネミー、聞いての通りだ。慎二は元々聖杯戦争には参加したくないって言ってるぞ」
いたよ、あんなあからさまな話を信じるような奴が。
「それを信じろと? このワカメの態度を考えれば、それを信じられるかどうかなんてのは分かると思うが?」
「慎二の言う事だし、俺は信じる。……けど、アークエネミーと慎二が戦ったってのが事実だというのも分かる。だから、ここは俺に任せてくれないか? 慎二の件は俺が何とかする」
「シロウ!」
衛宮の言葉に非難の声を上げたのは、俺ではなくセイバーだった。
「アークエネミーの言う事に賛成するのは業腹ですが、彼の言っている事は間違っていません。今は聖杯戦争の真っ最中であり、シロウの友人は聖杯戦争の参加者です。なのに、それを倒さずに見逃せとは到底承服出来ません!」
まぁ、普通のサーヴァントならそう言うよな。
ライダーの方は事の成り行きを見守る体勢に入っているし。
「けど、慎二は俺の友達なんだよ、セイバー。その友達をどうこうするなんて俺には出来ない」
「……シロウ。何度も言うようですが、これは聖杯戦争なのです。甘い事を言っているだけでは、いずれ命を落としかねません」
セイバーを説得している衛宮を見ながら、俺は凛へと念話を送る。
『凛、ここにマスターとサーヴァントが3組いる訳だが……どうする? お前もあのワカメと戦うのは反対か?』
『……そう、ね。本心を言えばここでライダーを倒して、慎二を失格にしてしまいたいところだけど……この状況を見る限りでは難しいでしょう?』
『どうだろうな。確かに下手をすればライダーとセイバーの2人を相手にしなければならなくなりそうだけど、セイバーの態度を見る限りはそんな事になりそうもないぞ?』
『衛宮君の性格を考えると、令呪を使う可能性も否定出来ないわ』
『何? ただでさえさっき1回使ったのに、また使うのか?』
『ええ。これまでの衛宮君の言動を思い出せば、そのくらいの事は有り得ると思わない?』
凛の言葉に、まさかそんな……とは思わない。
聖杯戦争に参加して
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