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DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story9:決意を新たに vsグラウモン
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考えが変わらないのは仕方ないとして、一つだけ忠告する。よ〜く覚えておけ」
「ッ…なに……」
「―――デジモンは“生きている”んだ。
“ただのデータ”の塊でもない、人間の作った“プログラム”なんかでもない。
一つ限りの命を抱えて、一生懸命に生きている。俺達“人間”と同じように、“生きている”んだ」
それだけは、絶対に忘れるな。でなければ―――
「いつかお前に、報いが来るぞ」
タクミはそう言い残し、男から離れて行く。男はただ茫然と、立ち尽くすのみだった。
先程の場所まで戻ってきたタクミを迎えたのは、テリアモンと…進化したブイモン、ワームモンだった。
「……大丈夫、タクミ?」
「ん? あぁ、大丈夫!」
何か引っかかりを感じたテリアモンは第一声にそう言ったが、タクミは元気そうに返してきたので、安心した。
そしてタクミはブイモンとワームモンの下へ来ると、二体の頭に両手を乗せた。
「よく、頑張ったな。お前達のおかげで、この戦いに勝てたよ」
「えへへ…でも、オレ達が進化できたのは、タクミのおかげだ!」
「うん、だから…ありがとう、タクミ!」
二体は笑いながら言うが、タクミは首を振って「違う」と言う。
「進化したのは、俺のおかげじゃない。お前達が自分の手で、力で…決意で掴み取ったものだ。だから……よく頑張った」
タクミはそう言うと、手を離して今度は二体に拳を突き出した。
「これからだ……約束を果たすのは。これからまた一緒に、強さの意味を探そう。―――付き合ってくれるか?」
「…あぁ!」
「もちろん!」
タクミの質問に、ブイモンとワームモンは頷く。そしてブイモンは拳を、ワームモンは拳が作れないので頭を、タクミの拳と突き合わせた。
決意を新たにし、それを確認し合った三人。その顔に浮かぶのは、眩しいばかりの決意の表情(かお)だった。
「ね〜タクミ〜、ぼくは〜?」
「あ、悪いテリアモン! 勿論お前もな」
「ぶ〜…」
「そ、そう怒んなよ…な?」
完全に蚊帳の外だったテリアモンは、ちょっと頬を膨らませ不満顔を浮かべる。
それを見て、ちょっとかわいいなと思ったのは、タクミ以外にいなかったが。
「取りあえず…帰るか!」
「「「うん(おぉ)!」」」
見事グラウモンを倒し、狩られていたアカウントを全て解放したタクミ。
テリアモンと、新たに進化したブイモンとワームモンを引きつれ、現実世界への帰路へ経ったのだった。
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