Fate/stay night
1115話
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お前は見てて笑える程にみっともなかったしな。あれだけの人前で地面に尻餅をついて、更には恐怖のあまり失禁もしてたんじゃないのか?」
しん、と。
てっきりすぐに頭に血が上って姿を現すかと思ったら、予想外な事に戻ってきたのは静寂だった。
だが……それでも、所詮ワカメはワカメと言うべきだろう。
次の瞬間には予想通りに姿を現したのだから。
「お前、お前ぇぇぇぇっ! 僕を、この僕を馬鹿にしたな!」
予想通りというか、予想以上に挑発が効果を上げてしまったらしい。
顔を真っ赤にしたワカメが、ライダーと睨み合っている俺を血走った目で睨み付ける。
「シンジ、危険です。姿を現さないという約束だったではありませんか」
そう告げるライダーだったが、言葉程にワカメを心配しているようには思えない。
やっぱりこの主従、上手くいっていないのか?
いやまぁ、ワカメの性格を考えればある意味当然ではあるけど。
何しろ、ライダーにこんな服を着せているような男だ。
サーヴァントをどんな扱いしているのかは、想像するのも難しくはない。
「黙れ! この僕があんな風に侮辱されるとか、お前は何をやってるんだよ! ただでさえあいつはセイバーと戦ったすぐ後なんだろ! なのに倒しきる事も出来ないなんて、本当にサーヴァントなのかよ!」
「ですが、シンジ……」
「黙れって言ってるだろ! お前が役立たずなせいで、僕まであいつに役立たずに見られるんじゃないか!」
何て言うか……一気に緊張が抜けてしまうな。
予想通り過ぎる。
「とにかく、姿を現したのは褒めてやる。それで、どうだ? そろそろ人生を終える準備は済んだか?」
「ひっ、ひぃっ!」
殺気を込めて睨みつけると、地面に尻餅をつくワカメ。
うん、昨日と全く変わってないな。
ともあれ、姿を現してくれたのなら好都合。さっさと聖杯戦争から退場して貰おうか。
全く関係ない一般人を巻き込んでいるんだし、こいつも命乞いとかはしないだろう。
そう判断し、1歩を踏み出しかけたところで……こっちに近づいてくる3つの足音に気が付く。
全部が全部聞き覚えのあるその足音の主は、当然のように凛、衛宮、セイバーの3人であり……まさにタイミング良く、この場に姿を現す。
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