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逆さの砂時計
アリアの願い
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り丈夫じゃないから、潰さないようにしてね」

 子供マリアが立ち上がって、摘んだ実を俺に差し出そうとする。

「要らん! レゾネクトはアリアの近くに居るんだ。力や気配を隠しても、直に顔を合わせたら意味がねぇだろ」
「そこに行くまでが大変だと思うわ。あの子、確実に貴方達を避けてるし」

 俺達を護ってる、とかなんとか言ってたもんなあ。
 大方、レゾネクトを近付けないようにしてるつもりなんだろうが。
 どこまで俺をバカにしとんだ、あの女は。

「邪魔くせぇ」
「面倒くさいのと邪魔くさいの、どっちが良い?」
「チッ! わーったよ! 持ってりゃ良いんだろ、持ってりゃ!」

 嫌みに笑う子供マリアの手から奪った花の実は。
 見た目以上に、厚くて固い表皮で覆われてる。
 そのクセ、中に入ってる液体の冷たさはしっかり感じるんだな。

「中の水が無くなったら効果も消えるわ。ここに戻れば補充できるけど……できれば、一つ目の水が尽きる前に、アリアと接触したいわね」

 気配を消した程度で会えるなら、楽な話だな。

 あー、面倒くさい!
 いっそ、マジでぶっ壊してやろうか! この世界!



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