プロローグ
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、依頼も把握した・・・なら出発するだけだな」
「そうじゃな・・・本当はセラのやつも会いたがっておったがの」
「そうか、また会う機会なんていくらでもあるさ」
「そうじゃな・・・まぁ元気じゃったと伝えておこう」
「頼む」
その会話が終了した瞬間、2人の前に扉が現れた。
「へぇ、今回はちゃんと扉なんだな?」
「う、うむ・・・また落としたら主・・・怒るじゃろ?」
「ん?怒りはしないさ・・・ただ」
「ただ?」
「愉快なオブジェに変えるだけだ」
この神、実は龍斗が世界を移動するたびに落とすという行動を繰り返している。
その数は今まで行った世界の数=である。
信頼は底辺である。
「さ、さぁ!出発するがよい!」
「・・・覚えてろよ?」
そう言いながら龍斗は次の世界に向かった。
「ふむ、行ったか」
「ええ、で?次の世界はどうなの?」
「うぉ!?セラかのう!?急に出てくるでない!」
「いいじゃない別に・・・で、どうなの?お爺ちゃん」
「むぅ・・・あの世界の転生者は今までと少しだけ勝手が違う・・・ゆえに難しいじゃろうな」
この神が向かわせた「なのは」の世界。
それはすでにとある転生者(イレギュラー)によって歪められつつある世界。
「龍斗は強い・・・それこそ我ら神が束になっても敵わぬほどに」
「ええ、でも同時に」
「「弱くもある」」
その弱さの理由は前世にあるのだが・・・それは今語られるべく物語ではない。
語られるのを待つのみである。
「デバイスってどんなもの渡したのよ」
「様々な武装に変化でき、同時に補助にも優れておる・・・いわば万能型のデバイスじゃな」
「ふぅん・・・なら大丈夫ね」
「うむ、後はあやつを信じるしかあるまいて」
「・・・こういう時、私たちの無力さがよく分かっちゃうよね」
「言うな・・・それくらい、とっくの昔に理解しておる」
「・・・龍斗、頑張って」
龍斗の向かった先に何が起こるのか。
それは神でさえ分からぬ事である。
これは一人の少年が自身の信念を貫き通す、そんな物語。
見る者によっては滑稽に映るかもしれない、無様に見えるかもしれない。
しかし・・・少年は進むのをやめない。
たとえ自身の進む先が・・・地獄だと理解しても。
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