襲う悪夢
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な」
「…なに!?」
影山が店を出ると一本の電話が掛かってきた。
「はい、もしもし…」
「監督…!お兄ちゃんが、お兄ちゃんが…!」
「───なんだって!?」
その電話を掛けてきたのは、心美だった。
監督は急いでタクシーに乗り込み、雷門病院へ向かった。
「雷藤ぉ!」
監督はそう言い、病室の扉を開けた。
そこには顔の左側を包帯でぐるぐる巻いている、雷藤の姿があった。
「すみません、監督…」
俺は監督を見るなり、謝罪した。
響木監督は動揺しながら、呟いた。
「大丈夫なのか?」
「正直、かなりやっちゃいました、タイヤに吹き飛ばされて、俺はその後、坂に落ちていって、木に激突したらしいので…」
俺は左目が一時見えなくなっていた。ちゃんとした治療をすれば治るらしいが、決勝戦まで間に合うか、それは微妙だ。
そして最悪なことに右足の骨にひびが入ってしまったのだ。左足なら良かったが、利き足という、泣きっ面に蜂な展開だ。
俺は次の日、練習に顔を出したが、全員の顔が凍りついた。
俺は「すまない」の言葉しか出なかった。
そんななか、円堂が叫ぶ。
「大丈夫だ雷藤!試合はフィールドに出ている選手だけで、試合をしている訳じゃない!ベンチの選手…、応援してくれているみんなで試合を作っているんだ!」
「円堂…、そうだな!俺も出来るだけ、サポートするよ!」
そしてみんなは練習に向かった。
俺にも何か出来るはずだ…。
俺はそんなことを思いつつ、円堂の方を向いていた。
(ヘソと尻に力を込めて踏ん張れば、捕れない球はない…!そしてポイントは胸だ!)
「よし!来いッ!!」
「「ドラゴンッ!!トルネエエエエドッ!!」」
「「ツインッブーストオオッ!!」」
グオォォォォォ!!
2個のボールでドラゴントルネードとツインブーストを同時に撃ち込むキーパー特訓をしているみたいだ。
確かにこれほどの威力なら、世宇子のシュート対策としちゃかなり有効かもしれないな。
バシバシイッ!!
「な…!?」
なんと4人がシュートを撃ったその瞬間、円堂の前に姿を現した白のユニフォームを来た長髪の人が現れ、ボールを止めた。
しかも必殺技を使わずして軽々ボールを受け止めていた。
「す…すげえ…!ドラゴントルネードとツインブーストを止めるなんて…!?お前、凄いキーパーだな…!」
「いいや…私はキーパーではない。我がチームのキーパーは、こんなもの指一本で止めてみせるだろうね」
「そのチームってのは世宇子中のことだろう…!アフロディ!!」
帝国の仇を目の前にして激しく昂ぶる鬼道。
こいつの名前はアフロ
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