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『吐瀉物』
『リアル』

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ふと見上げた、まだら模様の空には何も感じなくて。
頬を指す風にさえ、何も感じれなくなって。

もう、あの頃には戻れないなんて、そんな当たり前なことに打ちのめされてた。

現実を否定したところで、何も変わらないことくらい、痛いほど解ってる。

共に在った日々が偽りなんかじゃなく、虚像でもなく、現実だってことも痛いほど解ってる。

決して悲しみだけじゃないのに。
楽しかったことも在ったのに。
皆で喜び合ったことも在ったのに。

其れでも、悲しみの方が断然上回ってしまうのも現実で...



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