決意
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に、まるで水と油のように性質が根本から違う。でも……それでも……管理局から、世界から弾かれようと絶対に自分の意思を貫く、それが……私の憧れたサバタお兄ちゃんなんだ……」
「フェイトちゃん……今の私達は正しい道を進んでいるの? 管理局にいる事が、本当に正しい事なの……?」
「それは誰にもわからない……。ただ言えるのは……正しくあろうとし続ける事が、生きる努力をし続ける事が、私達の望む未来を形作るんだ。多分、管理局に所属しているかしていないかとか、魔導師であるかそうでないかとか、本当はそんな事は関係ないと思う。自分がどう生きたいのか、全てはそこに集約している。私は……そう考えた」
「自分が……どう生きる……。まるで将来の夢みたいな話だね……」
「いえ、それは間違っていないわ、なのはさん。将来の夢とは要するに、自分の生き方に一つの方向性を見つけるもの。自分が何になりたいか、自分が何を成し遂げたいか、自分が何を思いたいか、何でもいいから自分の心の形を見い出すもの。これは自分探しでも同じ事が言える……というより、ヒトはそうやって自分を見つけてこそ、あるべき道を選べるのよ。そしてそれは……生きている限りずっと続けられる……」
「でもお兄ちゃんの人生に“将来”は無かった……。“今”しか残っていなかったから、残された時間を大切に生きている。精霊としてこれから長く存在し続けなくちゃいけない私には、きっと届かない儚き心。だからこそ……お兄ちゃんに救われた私達は、生きてお兄ちゃんの想いを“未来”へ受け継ぐ使命があるんだ。そのために……私達も“過去”と向き合って生きていかないといけない。あの子達の無念を、これからの未来でも忘れない様に私達が受け継ぐんだ」
……そっか。私はサバタさんの生き方を、ちょっと誤解していたのかもしれない。でもフェイトちゃんのおかげでわかった。後は私が……私達が伝えていかないといけない。サバタさんが生きている間に私達へ繋げた想いを胸に受け止めて、いつか私達の次の世代にも繋いでいくために。
そして…………12月22日。決戦の時がやって来た。絶対に負けられない戦い……私達の未来を取り戻すために、今日を生きて明日に未来を繋いで行くために、今年最後の死闘が切って落とされた。
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