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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-33
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うに保護目的で手配されているのではなく、発見次第抹殺。
それもそのはず、彼女は二度もジェノサイド。大量殺人を起こしているのだ。彼女に殺されたのはざっと五百人は下らない。そんな人物とは……
「レーナ・
V
(
ヴェルヴァーツェン
)
・ヴェイバー……」
「……? 誰か私の昔の名前を呼ばなかった?」
思わず震える唇から紡がれた彼女の名前。掠れるように小さい声だったにもかかわらず、彼女は聞き取って見せた。碧眼が三人を捉える。何もないはずなのに、身がすくんで、声が出なくなった。
目を逸らしたい。でも、逸らした瞬間殺される。三人は本能的にそう感じ取っていた。……が、それをかき消したのが蓮だった。
「おい、ビビらせんなよ。みんな手伝うって来てくれたんだ」
「ありゃ、そうなの。それは悪いことしたわね、初めまして、御袰衣麗菜よ。そのレーナ・
V
(
ヴェルヴァーツェン
)
・ヴェイバーってのは昔の名前だから呼ばないで頂戴ね?」
麗菜の屈託ない笑みに恐る恐るだが、セシリア、鈴、シャルロットの順で自己紹介をしていく。彼女のことを何も知らない一夏と箒は至って普通に自己紹介を済ませていく。
取り敢えず交流も終わったことだから早速掃除に取り掛かろうとする蓮。それに待ったをかけたのは束だった。
何か二人で話し合っている間にセシリアとシャルロットは、麗菜を窺う。鈴は昔とは違うとどこかで感じ取って、まだ少し怖がりながらだがコンタクトを取りに行った。
二人の見たところ、昔のような狂気的な笑みは鳴りを潜めている。それに纏う雰囲気も違っている。あの片っ端から玩具のように人を殺していく猟奇的な身震いするようなものではなく、どこにでもいる活発な女性にしか見えない。鈴との会話から彼女は十八歳らしい。自分と同じくらいの人が大虐殺をおこなうとは思わない。そして今の麗菜の姿からもそんなことをするような人には見えなかった。
「悪いな、待たせて。まず荷物を全部玄関先に置いて、締め切った雨戸、襖、障子をすべてあけてくれ。家の中は埃塗れだからマスクとスリッパを出しておいた。あまりパタパタさせないようにしてくれ。全部開けたらまたここに戻って来てくれ」
蓮の指示を聞いて別れて家の中へと入っていく。束と麗菜が構造を知っているので迷うなんてことはないと思うが、それなりに広いため絶対にないとは言い切れないのが怖い。
それと同時にこれから優先的に掃除していくところをピックアップしていく。台所、風呂場、居間にあとは客間も掃除しなければ今夜寝るところがない。
やることは山積している。気合を入れ直したところで全員戻ってきた。
「よし次は客間と台所の掃除だ。織斑たち四人は客間を頼む。埃を箒で掃いてはいたところから固く絞った雑巾で
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