第4章
停止教室のヴァンパイア
第96話 和平
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「悪魔と天使、堕天使が共同作業とはな」
「和平が成立したって証拠なんじゃねーの」
眼前で三大勢力の兵達が先の戦闘の後始末を共同で行っていた。
少し前までは争っていた間柄だった事を考えると、本当に和平が成立したんだな。
「ヤッホー、イッ君、アス君」
『ん?』
眼前の光景を眺めながら、イッセーと適当な場所で休んでいると、誰かに声を掛けられた。
まあ、俺達をそう呼ぶ奴は一人しかいねえけどな。
「ああ、ユウナ」
「よう」
ユウナが俺達の所に駆け寄って来た。
「お疲れ様」
「お前もな」
「そう言えば、ライニーの奴は一緒じゃねえのか?」
「あぁ、ライ君はあそこ」
ユウナが指指す方向を見ると、大分離れた所で壁に背を預けているライニーがいた。
「私が二人の所に行こうとしたら付いて来なくなったの。と言うか、むしろ、離れちゃった…」
「ああぁ…」
和平が成立したと言っても、今まで持っていた悪魔に対する嫌悪感が無くなる訳じゃねえからな。
「それにしても、イッ君は大活躍だったね!」
「まあ。でも、結局逃げられちまったしなぁ。さんざんコケにされたってのに…」
「まあ、あの様子からお前の事は再評価したんじゃねえか」
「……でも、そうなるとあいつ、これからも俺の事を狙ってくるかもしれないって事だよな?」
「……そうなるだろうな」
そう言った瞬間、イッセーは項垂れてしまう。
まあ、あんな奴にこれからも狙われ続けるなんて考えればそうなるか。
「……お前の方は大丈夫なのかよ?その…」
「……あぁ…」
レイドゥンの事か…。
「……あん時は頭に血が登って冷静じゃなくなっていたが、今はちゃんと冷静だ」
「……それもだけど…」
「安心しろ。お前が心配している様な事にはならねえよ」
「……なら、良いけどよ…」
「ま、今はテロリスト共を撃退して、和平が成立したって状況なんだ。そんな辛気くせえ顔すんな」
「それもそうだな」
「フフ、和平が成立したから、イッ君達とはもう敵同士じゃなくなったしね!」
「ああ、そうなるな」
「だな」
「だったら、これからもよろしくね!」
「おう!こっちこそな!」
「フッ」
俺達は互いに握手をする。
「って、あ!」
突然、イッセーが何かを思い出した様な顔をする。
「なあ、今ならライニーの奴もお姉さんとなんのしがらみも無く会えるんじゃねえのか?」
とある上級悪魔に無理矢理眷属にされて生き分かれる事になったライニーの姉か。
「簡単には無理だろうな。それに無理矢理眷属にされたって言う事実もライニーの証言だけで証拠も何も無い訳だしな」
「それでも、会う事ぐらいはできるんじゃねえか?サーゼクス様にお願いしてみるとかは無理かな?」
「まあ、言うだけ言ってみても良いんじゃないか?今回のテロでも十分に活
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