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異世界を拳で頑張って救っていきます!!!
この世界に来て 【3】
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リスの首にプスリと突き刺さる。

「あっ………………」

 バタリとアリスはその場に倒れこむ。痙攣しているところを見ると恐らく麻痺毒が塗ってあるみたいだ。矢が刺さったところから赤色の液体で作られた玉がプクリと浮ぶ。

「グへへへへへ、いっちょあがりだぜ!」

「ナイスですぜお頭! でもなんで男の方を狙わなかったんで?」

「グへへへへ、この嬢ちゃんなかなかのトカゲ退治っぷりを見せてくれたからな。この腰が引けてる坊主なんかより百驚異度はかなり上って判断したまでよ」

「!?」

 気づけば周りをぐるりとゴブリンたちに囲まれていた。どんどん草むらから湧き出るようにしてゴブリン達が出現しているらしく数はどんどん増えていきあっという間に50体ぐらいになった。

 周りのゴブリンたちよりも一回り大きい親分っぽい雰囲気が出ているゴブリンが右手に吹き矢で武装していた。恐らくこいつがアリスを狙ったやつだ……。
周りの連中、恐らく子分だろう、吹き矢を持っているそいつより一回り小さいゴブリン達はこん棒や錆びたカットラスなどで武装していた。

「そ、そんな……これは隠ぺい魔法……!? ゴブリンたちは魔法が使えないはずなのに……」

 口だけはどうにか動くらしいアリスがか細い声で言葉を吐き出す。隠ぺい魔法!? そんな物があるのか……。くっ……どうすれば―――――――――――

「グヒャヒャヒャヒャ! 死ね!! 小僧!!!」

 一人のゴブリンが錆びたカットラスで僕に切りかかってきた。

「う、うわあああああああああああ!!!」

 頭の中が真っ白になった僕は、咄嗟にゴブリンのがら空きになっていた脇腹に回し蹴りを行い、思いっ切り靴のつま先をめり込ませる。

「ぐぼっ!?」

 僕を殺そうとしたゴブリンはその場に倒れこみ悶絶する。これは……僕の攻撃が効いてる……? 急所は人間と同じなのか……? 



……そうか! そうだ!! そうだよ!!! 簡単なことじゃないか!!!



「ケント、私のことはいいから逃げて……」

 アリスが僕を見上げながら逃げろと促す。

「これ……借りるね……」

「ぇ………」

 僕はアリスが両手につけていたガントレットを手際よく取り外すと自分の両手に装着する。



 僕はスウッと息を吸い、左足を半歩前に出すと前の世界で何回も……何回も何回も何回も繰り返し構えてきた構えをとる。





 両手小指から順番に曲げ猫の手を作り人差し指から折り曲げて最後に親指をそっと乗せ拳を作る

 視線は敵のから離さない

 右手は自分の顎を守るように拳を握る

 左手は相手の方をしっかりと向け肘をし
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