Fate/stay night
1114話
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ミングで地面を蹴ってこちらに迫ってくるセイバー。
俺を目掛けて振り下ろされる剣は、まさしくセイバーの名に相応しいだけの迫力を持っていた。
「けど、こっちとしてもそう簡単にさせる訳にはいかないんだよ!」
確かに正確な剣の長さや刀身の太さというのを見る事が出来ない以上、ギリギリで回避してカウンターの一撃を入れるという真似は出来ない。
けど逆に考えれば、カウンターを入れる程にギリギリの動きで回避するのではなく、余裕を持って回避すれば問題ないという事でもある。
床を蹴って振り下ろされた剣の一撃を大きく回避し、同時に更に壁を蹴って三角跳びの要領でセイバーに迫る。
学校の廊下という場所だからこそ出来た行為だったが、その一撃はさすがにセイバーでも回避出来ない……そう思ったのだが、三角跳びで勢いの付いた拳がセイバーの顔面へと触れる瞬間に、セイバーは後方へと大きく跳び退る。
「……アークエネミー、貴方はやはり危険だ」
見えない剣を構えつつ告げるセイバーに、思わず苦笑を浮かべる。
「危険って言われてもな。今の一撃を楽に回避出来る様なお前が言っても、全く説得力はないぞ?」
身体を半身にし、改めてセイバーに向き直りながら告げる。
実際、今の一撃はかなり意表を突いた一撃だった筈だ。
だというのに、どんな手段を使ったのかは分からないがそれを察知し、そのまま後方へと跳躍して回避された。
その辺を考えると、かなり戦闘慣れをしていると見るべきだろう。
「お互い受肉して召喚というイレギュラーな要素のサーヴァントだが、な」
「何を言う。イレギュラーという意味では、アークエネミーなどというクラスを得ているそちらが勝る」
「さて、どうだろうな? そっちも大概だと思うけど」
お互いに言葉を交わしつつも、相手の隙を伺う。
もし明確な隙を見せれば、瞬く間に相手に食らいつき、あるいは食らいつかれる。
そんなやり取りをおこないつつ……再び殆ど同時にお互いが床を蹴って間合いを詰める。
振るわれる見えない剣の一撃を、大きく回避しながら……刀身を真横から、打つ!
まさかそんな風にいなされるとは思ってもみなかったのか、セイバーの表情が一瞬だけ唖然とする。
そして、俺にとってはその一瞬があれば十分だった。
「はああぁっ!」
ゴギャッ、という聞き苦しい音を立てて俺の拳がセイバーの腹部の鎧へとめり込み……何だ!?
鎧を殴った瞬間、手に妙な感触。
その感触のままにセイバーは廊下の先まで大きく吹き飛んでいく。
……いや、違う。自分から魔力を噴き出して吹き飛んだ!?
鎧の上から殴りつけた音に関してはかなりの音が出たが、実際にその威力の殆どを魔力を噴射して強引に自分の身体を移動させる事で受け流さ
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