Fate/stay night
1114話
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された一撃を身体を半身にして回避。
続けざまに横薙ぎに振るわれた一撃を床にしゃがみ込んで回避。
ちっ、透明な剣だってのは分かってるんだけど、具体的にはどのくらいの長さの刀身か分からないってのは痛いな。
それが分かれば、ギリギリで回避して一気に間合いを詰められるものを。
セイバーの攻撃を回避しながら考える。
ここまでして徹底的に剣の素性を隠すとなると、恐らくこの剣の知名度はかなりのものなんだろう。それこそ、剣の姿を見れば真名が分かってしまう程に。
正直、羨ましいような、羨ましくないような。
そこまで有名なものであれば、もし俺みたいに記憶喪失になったとしてもすぐにその正体を探る事が出来る筈だ。
振るわれる剣の連続攻撃を回避し、懐に飛び込む隙を狙いながらそんな事を考える。
もっとも、英霊というのは基本的に弱点を持っている事が多い。
つまり相手の真名が判明すれば、その弱点を突くのもそう難しくない訳だ。
そういう意味では、俺の真名が不明なのはラッキーだったのかも……
「しれないなっ!」
その一声と共に、こちらの胴体を狙って横薙ぎに振るわれたセイバーの剣をしゃがみつつ回避し、前へと進み出る。
セイバーの一撃はさすがと言うべきか、しゃがんだ瞬間に俺の髪を数本切断していく。
ただ、受けたダメージと言えばそれだけ。
そのままセイバーの足目掛けて刈り取るかのような回し蹴りを放つ。
地を這うようにしてに放たれた一撃は、セイバーが軽く跳躍しながら見えない剣を俺の頭部へと振り下ろしてきたことで回避される。……どころか、俺が回避しなければならなくなる。
「ちぃっ!」
厄介な、と回し蹴りをした体勢のまま床に両手を突き、逆立ちをするように足を伸ばして剣の一撃を回避しながら、セイバーの顎を下から狙う。
顎を蹴るというよりは、蹴り砕くという意思を込めて放たれたその一撃を、セイバーは後方へと跳躍する事で回避した。
そのまま、少し離れた場所で向かい合う俺とセイバー。
ちっ、ステータスでは俺の方が圧倒的に有利だが、向こうがセイバーらしく剣を……それも見えない剣を持っている事で互角に近い状態になっているな。
今更だが、本当に何で俺の武器はないんだ?
確かに勇猛のスキルを持っている俺だから格闘なのはしょうがないんだが、セイバーとこうして戦っている限りだと、格闘が俺の本当の戦闘スタイル……って感じはしない。
恐らく俺の失われた記憶に何か問題があって、更には???と表示されているスキルや宝具にその辺の事情があるんだろうが……
「厄介だな」
思わず呟く。
だが、セイバーはその一言に何を勘違いしたのか、握っている見えない剣の柄を更に強く握りしめて口を開く。
「私からすればアーク
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