三十九話:診断と日常
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もしていたら界王拳20倍は固かっただろう。
「……そ、それはともかくとして結局の所リヒターは元に戻るん?」
(そうだ、そうだ。このままだと俺が中二病を再発したと思われかねないだろ)
よくぞ、この空気を壊してくれたという称賛の眼差しを受け取りながらジークが肝心な部分を問いただす。
その問いにエクスヴェリナは不敵な笑みを見せ自身の心臓の上に手を置き、目を瞑る。
まるで儀式の様な仕草に一同の目が釘付けになる。
やがてエクスヴェリナは目を開けてどこか人を食ったような笑顔を浮かべる。
「戻そうと思えば戻せるぞ。だが―――戻す気はない」
(……何がやりたいんだ、ご先祖様?)
「くくく、流石は我が子孫よ。我の言わんとすることが分かるか。その通り、今の我にはやりたいことがあるのだ」
要するにやりたいことを終えるまで元にも戻る気はないという子どもの我儘の様なもの。
エクスヴェリナは大きく片手を上げてゆっくりと一人の人物を指し示す。
その様は一本の剣を相手に突き付けているように幻視させた。
「エレミアの小娘、ジークリンデ。汝に死合いを申し込む」
猛獣の牙が今、少女の喉元を食いちぎらんとする。
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