三十九話:診断と日常
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は見事よのう」
「ありがとうございます。でも、エクスヴェリナさんはその……憎くないんですか?」
少し満足したような返事にホッと息を吐き出しながらヴィヴィオは気になっていたことを尋ねてみる。
その質問にエクスヴェリナは何を言っているのかといった呆れた顔をする。
「よいか、聖王の小娘。負けたことを悔やむことはあっても恨むことを我はせん。ただの力不足よ。それに子孫である貴様らが背負う罪もない。例え神であろうと他者の罪を肩代わりすることはできん。寧ろ肩代わりするという愚か者が居るのなら叩き斬る」
サッパリと割り切る姿に一同は彼女がどういった性格なのかを思い知る。
「そう……ですか。私には理解できないかもしれません。でも、確かにあなたの想いを知ることはできました。ありがとうございます」
「ふーむ、可愛げない子供よのう。まあ、我が子孫に比べればマシだがの。どうだ、少しは子どもらしい質問をしてみるがよい」
「え、えーと……それじゃあオリヴィエがどれぐらい強かったのかを教えていただけませんか?」
エクスヴェリナの無茶ぶりに困った顔をしながらも純粋な疑問を聞いてみる。
これはアインハルトからも聞こうと思えば聞けるだろうが実際に戦った本人が居るというのだから直接聞いた方が早いと思ったのだ。
その質問に少し考えるしぐさを見せるエクスヴェリナだったが答えたのは現状暇なリヒターだった。
(戦場に出れば敵将の首を取って来るのは当たり前。
一度の出陣で三人の将を討ち取ることもざら、調子がいい時は五人も。
一度の斬撃で剣が三本に見える。防御魔法で敵軍を壊滅。
砲撃魔法かと思ったら純粋な拳の一撃だった。
先頭に立つだけで敵兵が泣いて謝った、心臓発作を起こす敵兵も。
実は馬に乗って走るより自分が走る方が早い。乗っているのは自軍について来させるため。
戦局終盤、自軍全員負傷の状況から1人で逆転。
グッとガッツポーズしただけでクラウスの全ステータスが五倍くらいになった。
余りにも強すぎるので聖王連合が自重して『ゆりかご』に乗せたという噂も。
古代ベルカではチートのことをオリヴィエと呼んでいたのは余りにも有名。
オリヴィエは本気を出したことがない)
「勿論嘘だが所々真実も含まれておるぞ。特に斬撃の件は我ですら残像で剣が三本に見えた」
「クラウスのステータスが五倍の件も真実です。普段はお淑やかなオリヴィエのガッツポーズに気持ちが昂り『ベルカBASARA』状態になっていました」
驚愕の事実にその場にいる者達は言葉が出ない。
オリヴィエって何者? という言葉を発したいがそれを言ったら負けなような気がするので誰も言わない。
因みにだが仮にオリヴィエがクラウスのほっぺにキスで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ