動き出す黒
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度手を出し叫んだ。
「ゴッドハンドォォォ!!」
────────────
ぶくぶくぶくぶく
「ぶっはぁぁぁぁ!く、くそっ、もう一回!」
俺に「胸部分じゃなく、肺や心臓を鍛えてみろ」と言われて、すぐタライの水に顔を突っ込み肺の特訓を始めた円堂。
そんな風にジャバジャバ何度も顔を突っ込んでいるところへ、今度は影野がやって来た。
「何してるんだ、洗面器に顔なんか突っ込んで」
「え?いやぁ、じいちゃんのノートにマジン・ザ・ハンドはここだって書いてあるから、肺を鍛えればいいのかなぁって思ってさ」
「肺…なのかな…」
「ん?」
「呼吸って意味かもしれないよ」
「ん…そっか呼吸か。すーはー…あ、そうだ!みんなの練習に付き合わなくっちゃ!」
その時グラウンドでは、雷門イレブン全員が実戦さながらの激しい練習を繰り広げていた。
やはり次の相手が世宇子とあっては生ぬるい練習などしていられないようで、気合いのノリもこれまでとは段違いだ。
「円堂君たち、必死ね…」
「あぁ…でもなんて言ったらいいんですか…?私たちって、見てるだけであそこに参加できないっていうか…」
「もどかしい…?」
「そう、それですよ!」
そんな雷門イレブン達を、マネージャー4人組は少し寂しそうな目で見つめていた。
自分達もみんなの役に立ちたいのに、ただ見てることしか出来ないことをもどかしく思っているようだった。
「じゃあ、みんなに気持ちよく練習してもらうために…やりますか!」
「やりますか!」
「そうね!」
「えっ?ど、どういうこと?」
「「「こういうこと!!」」」
みんなに気持ちよく練習してもらうための秘策、それはなんとおにぎり作りだった。
せめてみんなの空腹くらいは、これで満たしてあげたいと思ったようだ。
「熱いから気をつけてね〜」
「あつっ、あつつっ、あっつ〜い!」
そしてあつあつのお米を一生懸命握り始める心美。
しかしそんな心美と春奈と秋を、夏未はひたすらポカーンと見つめ続けていた。
「ほら、夏未さんも」
「えっ?え、ええ」
秋に促されてとりあえずしゃもじを掴んでみる夏未。しかししゃもじを持つのもこれが初めてのようだった。
やがて意を決したように、炊飯器にしゃもじを突っ込んで山盛りのご飯を手に持つが…
「あっつぅぅぅいっ!!あつっあつっあぁぁぁ!!」
あまりの熱さに耐えかねて持っていたご飯を部屋中に撒き散らしてしまった夏未。
まともにご飯も握れないその様子に、心美や秋や春奈も苦笑いを浮かべてしまった。
「も、もしかして夏未さん…おにぎり握ったことないの…?」
「
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